「離婚」しようとするとき、何から考えたらよいのでしょうか。多くの方は、まずはプロである弁護士に相談しようと考えるでしょう。そのタイミングは、いつでしょうか。世田谷用賀法律事務所の代表者、弁護士の水谷江利氏がお答えします。

 

「離婚」という二文字が脳裏にチラつき始めた時に、何から考えたらよいのでしょうか? 

 

プロに相談した方がいい良いタイミングって?

 

離婚相談が初めての方向けに、相談までの流れについて、世田谷用賀法律事務所の代表者、弁護士の水谷江利氏がご紹介します。

どの段階で弁護士に離婚相談したほうがいい?

世間の多くの夫婦が、当事者同士の話し合いで離婚しています。これが「協議離婚」です。

 

話し合いでは解決できない時に、裁判所で話し合う手続き「調停離婚」を行い、これがだめならば裁判所に判断してもらう「裁判離婚」となります。

 

それでは、裁判になるまで、協議離婚なら法律相談は不要でしょうか?

 

経験豊富な弁護士と話して、頭の中を整理するのがお勧めです。
経験豊富な弁護士と話して、頭の中を整理するのがお勧めです。

 

お金のことやお子さんのことをきちんと決めないで、離婚を成立させるのは適切ではない場合があります。自分の人生のことですから、まずは早い段階で一度、プロの意見を聞いてみましょう。

 

離婚するからには、今より幸せになれなければいけません。そこまでの道をどう描くか、経験豊富な弁護士と話して、まずは頭の中を整理するのがお勧めです。

離婚相談で話の進め方ポイントは3つ

(1)離婚について相手(あなた)は同意しているのかどうか?

(2)お子さんについて。親権や面会はどうしたいのか?

(3)お金について。取り決めはできそうかどうか?

 

離婚のときに、まずはこの3つの柱から考えます。

 

養育費や婚姻費用の取り決めが必要なときは、相談の際にご自身と配偶者の収入がわかる源泉徴収票や課税(非課税)証明書などを持参すると、より具体的なアドバイスが受けられます。

ネット検索で悩むよりも、弁護士に相談しましょう

「これって離婚できるのでしょうか?」と相談に来られる方は多いです。

 

でも、ご夫婦が離婚することについて合意している場合は、そのようなことは問題にならず、あとは細かい条件のすり合わせで解決することになります。

 

一方、離婚を求められた側が離婚を欲しないときに、はじめて「法律上の離婚事由」が問題になるのです。

 

ご夫婦間の対立がさほど大きくないときは、あまり相手を追い詰めず、きちんと条件を取り決めて、早期の円満解決を目指すことが大切です。一方、対立が深いときは、証拠をきちんと集め、裁判を見据えた争いに備えておく必要があります。

 

たとえ協議離婚であっても、論点を成立したり、弁護士という「第三者」を介することで感情の対立が避けられることもあります。見通しを立てることが何よりも重要です。

 

まずは、悩みごとや困りごとの内容を簡単に伝えましょう。詳しいことは弁護士に会ってから、ゆっくりと話せば大丈夫です。

 

水谷 江利

世田谷用賀法律事務所 弁護士

本連載は、「世田谷用賀法律事務所」掲載の記事を転載・再編集したものです。

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