2019年10~12月期実質GDP(第1次速報値)予測

本連載は、三井住友DSアセットマネジメント株式会社が提供する「宅森昭吉のエコノミックレポート」の『経済指標解説』を転載したものです。

 

10~12月期実質GDP第1次速報値・前期比は5四半期ぶりマイナス成長に

 

個人消費、設備投資など前期比マイナス。外需・前期比寄与度プラスに。

 

 

 

●2月17日に発表される10~12月期第1次速報値では、実質GDP成長率は前期比▲1.0%程度、前期比年率▲3.8%程度と5四半期ぶりのマイナス成長になると予測する。消費税増税や、台風の影響などが影響したとみられる。

 

●10~12月期実質GDP第1次速報値では内需前期比寄与度は▲1.2%程度を予測する。内訳をみると、民間需要の寄与度が▲1.3%程度のマイナス寄与度に、公的需要の寄与は+0.2%程度のプラス寄与度と予測する。

 

●実質個人消費が消費税増税の影響などで、前期比▲1.8%程度のマイナスを予測する。また、設備投資も前期比▲1.4%程度のマイナスになると予測した。

 

●外需は、輸出が▲2.9%程度と前期比減少に、控除項目の輸入が前期比▲4.0%程度前期比減少になるため、外需の前期比寄与度は+0.2%程度とプラスになるとみた。

 

●個人消費の供給サイドの関連データである耐久消費財出荷指数の10~12月期前期比は▲9.3%の減少になった。一方、非耐久消費財出荷指数は同▲4.8%の減少だ。GDPの個人消費算出には直接使用されないが、同じく供給サイドの関連データである商業動態統計・小売業販売額指数の10~12月期前期比は▲3.8%の減少だ。また、需要サイドの関連データでは、家計調査・二人以上世帯・実質消費支出(除く住居等)の10~11月分平均比対7~9月分平均比は▲6.2%の減少である。乗用車販売台数の10~12月期前期比は▲19.6%の減少になった。GDP統計の実質個人消費と関連性が高い消費総合指数(月次ベース)の10~11月分平均比対7~9月分平均比は▲2.0%の減少である。10~12月期第1次速報値では個人消費の前期比は総合的に判断すると前期比▲1.8%程度の減少になると予測する。

 

●設備投資の関連データである資本財出荷指数の10~12月期前期比は▲6.6%の減少になった。資本財(除く輸送機械)は同▲6.3%の減少である。一方、建設財は同▲3.8%の減少になった。またソフトウエアなどの設備投資は底堅いとみられる。供給サイドから推計される10~12月期実質設備投資・前期比は▲1.4%程度の減少と予測した。

 

●民間在庫投資(民間在庫変動)の前期比寄与度は0.0%程度とみた。ARIMAモデルにより内閣府が現時点での情報を使って算出・公表した、10~12月期の原材料在庫の季調済実質値前期差は▲6,870億円、仕掛品在庫の季調済実質値前期差は1,876億円である。また、鉱工業在庫指数の前期比は、7~9月期▲1.7%だったが、10~12月期は+2.0%になったことなどを考慮した。

 

●実質輸出入の動向をみると輸出の10~12月期前期比は▲2.2%の減少になったが、控除項目の輸入は▲2.9%の減少になっている。モノの外需の10~12月期の前期比寄与度はプラス寄与になるとみられる。サービス面を考慮して、GDPの輸出の10~12月期前期比は▲2.9%の程度の減少、輸入は同▲4.0%程度の減少と予測した。10~12月期の外需の前期比寄与度は+0.2%程度になると予測する。

 

 

※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『2019年10~12月期実質GDP(第1次速報値)予測』を参照)。

 

2020年1月31日

 

 

宅森 昭吉

株式会社三井住友DSアセットマネジメント 理事・チーフエコノミスト 

 

株式会社三井住友DSアセットマネジメント 理事・チーフエコノミスト

旧三井銀行(現三井住友銀行)で都市銀行初のマーケットエコノミストを務める。さくら証券チーフエコノミストなどを経て現職。
パイオニアである日本の月次経済指標予測に定評がある。身近な社会データを予告信号とする、経済・金融のナウキャスト的予測手法を開発。その他、「景気ウォッチャー調査」などの開発・改善に取り組んできている。「より正確な景気判断のための経済統計の改善に関する研究会」など政府の経済統計改革にも参画。「景気循環学会」常務理事。
著書に『ジンクスで読む日本経済』(東洋経済新報社)など。

著者紹介

連載【宅森昭吉・理事・チーフ エコノミスト】エコノミックレポート/三井住友DSアセットマネジメント

【ご注意】
●当資料は、情報提供を目的として、三井住友DSアセットマネジメントが作成したものです。特定の投資信託、生命保険、株式、債券等の売買を推奨・勧誘するものではありません。
●当資料に基づいて取られた投資行動の結果については、三井住友DSアセットマネジメント、幻冬舎グループは責任を負いません。
●当資料の内容は作成基準日現在のものであり、将来予告なく変更されることがあります。
●当資料に市場環境等についてのデータ・分析等が含まれる場合、それらは過去の実績及び将来の予想であり、今後の市場環境等を保証するものではありません。
●当資料は三井住友DSアセットマネジメントが信頼性が高いと判断した情報等に基づき作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するものではありません。
●当資料にインデックス・統計資料等が記載される場合、それらの知的所有権その他の一切の権利は、その発行者および許諾者に帰属します。
●当資料に掲載されている写真がある場合、写真はイメージであり、本文とは関係ない場合があります。

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

登録していただいた方の中から
毎日抽選で1名様に人気書籍をプレゼント!
会員向けセミナーの一覧