子どもを机に向かわせなくとも、日常生活の中で、アルファベットや英単語に触れさせることができます。本記事では、身近な遊びなどの中でアルファベットの形や単語を覚える方法をご紹介します。

お料理の手伝いや工作も、アルファベットの勉強になる

ひらがなとは異なりアルファベットは幾何学形に近いため、英語圏の子どもは身の回りにあるものでアルファベットを作って遊ぶことがあります。粘土でアルファベットを作ってみたり、紙に描いて切り取って好きなところに貼ったりすることも可能です。

 

親と一緒にできる遊びとしては、アルファベットクッキー作りです。自分で形を作ってもいいですが、アルファベットの型抜きができる道具を使うと簡単です。

 

例えばYUMIという名前であればY、U、M、Iという型で抜いて焼き上げ、できあがったものを自分の名前に合わせて並べるという楽しみ方ができます。もしくは、丸く焼いたクッキーにABCの形をスタンプするタイプの型もあります。

子どもは遊びを通して、アルファベットの形を覚える

また、近くの輸入食料品店やインターネットでアルファベットの形をしたマカロニが販売されています。やや細めで一つひとつが小さいので、一般的なパスタ料理にするよりも、スープの中に入れて自分の名前を表す文字を見つけて楽しむといった趣向で使うことが多いようです。

 

さらに、このアルファベットマカロニは工作に使うことができます。パスタで工作というとちょっと意外な感じがするかもしれませんが、マカロニは色を塗ったりのりで貼り付けたりするのが容易であるため、日本でも古くから子どもの工作に使われている素材の一つです。色を塗った上にニスを塗ってつやのある表面を作ることもできます。

 

このアルファベットマカロニでHAPPY BIRTH DAYという組み合わせを作って紙に貼り付けバースデーカードを作ったり、自分の名前の頭文字を表すマカロニに色を塗り、ひもをつけてブローチにしたりすることができます。

 

こういった遊びを通して、子どもはアルファベットの形をしっかりと頭に焼き付けることができるだけでなく、それらを組み合わせて言葉をつくることを覚えるのです。

 

韻を踏む「rhyme」でリズミカルに言葉を覚える

自分の頭の中にある音を文字にすることを覚えたら、今度はどのように単語を書けるようになるかが問題です。

 

英語圏の子どもは、フォニックスの次に2文字からなる単語を覚えます。例えば、in、at、of、onといった前置詞や、isのようなbe動詞があります。

 

それから3文字からなる言葉を覚えます。英語の単語には3文字言葉がたくさんあり、次のように同じ音を含むものをグループ化していくと、次々と語彙を増やすことができます。

 

「-at」の音をもつもの

cat、hat、fat

 

「-ad」の音をもつもの

sad、bad、dad

 

「-en」の音をもつもの

pen、ten、hen

 

このように語尾の音がそろうことを「rhyme(ライム)」といい、韻を踏みながらリズミカルに言葉を覚えていくことができます。それぞれの単語の意味を表すイラストが描かれたものを見ながら声に出して単語を書いていくと効果的でしょう。

 

そういったイラストが描かれた練習帳も、子ども向けの洋書がある店やインターネットの英語学習サイトなどで入手することができます。

 

最初は身の回りの物を表す名詞から始め、徐々に形容詞や動詞を身につけていきます。形容詞を習うときは、一つひとつ個別に覚えるのではなく、「big⇔small」「long⇔short」など対義語をまとめると覚えやすいでしょう。スマートフォンやタブレットPCのアプリには、英語の対義語に特化したものが数多くあります。

 

お勧めしたいのは、かわいらしい動物や鳥の絵がついた「ZOOLA Opposites」や言葉合わせのゲームになっている「The Opposites」です。ZOOLAのほうが幼児向けで、The Oppositesのほうがやや高度ですが、親ががんばってやってみせると、子どもが喜んで応援してくれたり、答えを教えてくれたりします。

 

色を覚えるときはイチゴやリンゴ、太陽などの絵を見ながらredという言葉を書かせるようにすると、目で見た印象とともに、単語が記憶の中に定着します。動詞も、走っている絵や眠っている絵を見ながらrun、sleepといった語を覚えるとよいでしょう。動いている様子を見るには、インターネットにある動画も大変役に立ちます。

車では「英語のしりとり」で単語のつづりを記憶

単語のつづりを覚える一つの手段として、私はよく、娘と一緒に英語のしりとりをしていました。日本語のしりとりは最後の音を取って続けますが、私たちがやっていたのは、つづりの最後の字を取って次の語を始めるというものです。例えば、このような感じになります。

 

apple - elephant - train - nine

 

親が英語が苦手でも、これであれば一緒にできるのではないでしょうか。子どもが小さいうちは車で出かけることも多いかと思いますが、運転しながらでもできる、便利な遊びでした。家で行うときは英語の絵本を見て単語を探しながらやってもいいのではないかと思います。

 

 

三幣 真理

幼児英語教育研究家

バイリンガルは5歳までにつくられる

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三幣 真理

幻冬舎メディアコンサルティング

グローバル化が叫ばれている昨今、世間では英語力が問われる風潮になりつつありますが、日本の英語力は依然として低いまま。 学校での英語教育も戦後間もない頃からのスタイルとほとんど変わらないのが現状です。 そのためか…

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