5日、ニューヨーク株式市場ではダウ平均株価が大幅に下落、それに伴い日経平均株価も大幅続落でスタートした。米中貿易摩擦の悪化が主要因とされる。「老後2000万円不足」レポートなどから、積立投資を始めたばかりの人も多いだろうが、このような下がり相場となると、「このまま続けてもいいのだろうか?」と心配になる人もいるのではないか。

積立投資なら、相場が「下がって」も問題なし!?

長期積立投資にかぎった話でいうと、相場が下がったからといって、「やはりやめたほうがいいだろうか……」と考える必要はない。毎月同じ額を積み立てているわけだから、相場が下がるということは、安くなった分、多く購入できるタイミングということだ。

 

長期積立投資においては、相場によって自分の動き方を変えるということが間違いで、先のことは何もわからないのだから、相場の一つひとつの短期局面において「押し目だったよね」とか「逃げ場だったよね」とか、そういうことを考えるのはナシ……という視点でいる必要がある。

 

これは、「いつ、積立投資を始めるか?」という問いに関しても、明確に同じ答えとなりうる。つまり、「底が見えないから、下がりきってから買おう」というのは間違いで、今すぐ始めることに、早く始めた分だけ長く運用することができる、という時間の優位性をもたせるのだ。

 

20年、30年と長期で見たとき、最終的に今よりも上がっているものであれば、長期積立投資は有利となる。これが、その間、一度も下がらず、常に右肩上がりであるならば、一括で買ったほうが有利かもしれないが、上がったり下がったりしながら、最終的には上がっていくものであるならば、下がったときに多めに買える長期積立投資の優位性は高まる。

積立でも結局は「何に」投資するのか、は重要か?

今後どうなるかはわからないが、NYダウなどは、長期的に見て、常に過去最高値を更新し続けている相場である。日経平均は1989年、バブルの終わりにつけた最高値38,915円をいまだに超えていない。ここまでの記録から考えると、積立投資をするならば、確率的にはNYダウ(他にもS&P500などもあるが)の方が手堅く見える。

 

もちろん、ものごとに「絶対」はないので、今後、ここまでずっと上がり続けてきたニューヨーク株式市場も、どこかのタイミングで落ちてしまうかもしれない。その前に、日本では「年金」が破綻してしまうかもしれないし、悪くしたら銀行預金が封鎖なんてこともあるかもしれない。

 

その前に、世界規模の大きな戦争や革命が起きて、現在の個人レベルの所有資産など、どうでもよくなってしまうかもしれない。何が起こるかわからないという意味では、ありうる。

 

もう少し現実的なことに話を戻すと、IMFのデータでは、世界の実質GDP推移は右肩上がりとなっており、予測ではさらに上がっていく見通しだ。日本経済だけに目を向け、実際にその社会に生きていると、なかなか将来の見通しは暗く感じるが、世界経済全体で見ると、まだまだ成長は続いている。ただし、成長率の鈍化も指摘されており、これももちろん「絶対」ではない。

 

将来を見据えたとき、なんとか資産を築いていたとしても、自分が住む日本が貧しい国となって、貧しい暮らしを余儀なくされる人々だらけになっていたら、決して安心できたものでもないだろう。泥舟に乗って沈没してしまったら本末転倒ではあるが、諸々の本当に「長期的な」視点をもって、自身の大切な資産の運用を考えたいものだ。

 

 

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