今回は、外国人規制の緩和でますます活気づくベトナムの不動産市場の展望と、TPPの恩恵で商業的な発展が見込めるホーチミン市の「投資先としての魅力」について見ていきます。

「実需」があれば、万一の不況下でも売却が容易

2015年7月の外国人規制の緩和により、海外投資家からの資金流入の期待が高まり、
ベトナムマーケットは非常に活気づいています。

 

 

●外国人による不動産購入数

改正前:2008年~2015年6月・・・・・・約250件

改正後:2015年7月~2015年12月・・・約1000件

 

改正住宅法施行細則となる「政令第99号/2015/ND-CP」が、2015年12月10日より施行されました。細則の発表を待っていた外国人投資家も多く、今後外国人による不動産購入が、さらに増加することが予想されます。

 

ホーチミンの2015年新築分譲マンション成約戸数は、3万6160戸(前年比98%増)と大きく増えています。外国人による不動産購入数は約1000件ですから、成約戸数全体の3%程です。この数字から、外国人がベトナム不動産の成約戸数を押し上げているわけではなく、現地人の購入により押し上げられている事がわかります。もちろん、外国人が購入しているような高級物件でも現地人が多く購入しています。これは大きく評価できるポイントです。

 

外国人投資家ばかりが購入しているマーケットでは、不況になった際に売却が非常に困難になってしまいます。しかし、現地人が購入しているマーケットは、万が一ベトナム不動産が不況になったとしても、投資用ではなく、実需での購入層がいるというメリットがあります。

 

近年、注目度の高かった日本不動産における外国人投資家の購入が1兆円を超え、年間取引額に占める割合が20%に達している事を考えれば、今後注目度が高まる事が予想されるベトナム不動産は、まだまだ海外からの資金流入は初動で、今後更なる資金流入が期待できます。また、販売価格はすでに上昇しており、1戸あたりの平均販売価格は前年比4.4%増、外国人が購入をしている高級マンションは10~15%増加しています。

 

細則が決まり、ようやく準備が整った今年は、更なる価格上昇が期待できるのではないでしょうか。

やはりホーチミンから始まる外資系企業のベトナム進出

環太平洋経済連携協定(TPP)が発効する事で輸出入にかかる税負担が軽減されるため、ベトナムを拠点に対米輸出を検討している企業が増えています。今まで多くの企業が進出している中国やタイがTPPに加盟していない点も外資系企業のベトナムへの進出を後押しする可能性があります。

 

特にTPPの恩恵を受けやすいと言われている縫製メーカーはベトナムの高い技術力と安い賃金を求め、生産増強や販売強化に動いています。今年に入り、クラレが縫製ラインの増設、伊藤忠商事が生地工場の生産拡大を発表しました。クラレは将来はホーチミン市近郊で数十億円規模の設備投資を検討しています。今後は日系企業だけではなく、他国からもこういった動きが出てくる事が予想されます。

 

また、近年増えてきている外資系外食産業は、ホーチミン市を中心に展開している企業が多くあります。ベトナム国内では地域により消費者と購入パターンが異なり、ホーチミン市民は新しいものを求める傾向にあるため、外資系企業にとっては非常に参入しやすい市場であるといえます。ファストフードもホーチミン市が発祥となっており、市場での認知度が高まってから、ハノイへの進出を果たしている企業がほとんどです。

 

このような地域性を考えると、今後外資系企業がベトナムに進出する際、まずは商業の中心であるホーチミンで事業展開をする事が予想されます。

 

 

現在、ホーチミン市内で合法的に働く外国人の数は2万人を超えており、日本人が最多となっています。ベトナムで不動産を賃貸する場合には、やはり外資系駐在員がターゲットになりますので、今後駐在員の数が増える事が予想されるホーチミンは、投資先として注目すべき都市だといえます。

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