永住権を取る!タイ、韓国、マルタ、スイス、香港等の取得条件

今回は、タイ・韓国・ハンガリー・マルタ・エストニア・シンガポール・スイス・香港における、永住権の取得条件の概要を見ていきます。※本連載は、坂元康宏氏・坂野広通氏の共著である『日本×フィリピンで実現する 究極のデュアルライフ』より一部を抜粋し、あこがれのデュアルライフを実現する方法をレクチャーします。

各国の永住権の比較

 ❻ タイ 

 

人口6900万人のタイには、日本の進出企業や日本食店も多く、住みやすさを感じます。しかし移住や永住権取得のための条件は厳しく、日本人の永住権獲得は年間100人の各国取得枠にも達していません。基本的にはタイ人の配偶者がいるか、就労証明書が必要で、タイ語の会話能力も求められます。取得には時間がかかり、費用も比較的高額です。

 

就労による取得

 

★3年間以上労働許可証を保持していること(就労ビザを取得)、1カ月8万バーツ以上の勤労収入があること、2年間分の所得申告書(年間10万バーツ以上の納税が必要)が提出できる人。

 

タイ人の配偶者がいる人

 

★配偶者がいる場合は1カ月3万バーツ以上(2年間分)の収入証明などが必要になります。これらの永住権すべてを合わせて日本人には年間100人にしか付与されません。

 

投資による取得

 

★1000万バーツ以上の株式や国債などへの投資・資本金1000万バーツ以上の会社の取締役

 

 ❼ 韓国 

 

朝鮮戦争後、労働者の海外流出が盛んだった韓国は、少子高齢化になり20世紀末から労働者不足を招きました。同時に韓国人と結婚する主に東南アジアの女性も増え、海外からの労働者とそれら女性たちとその家族の保護のため「多文化家族支援法」などの法整備を実施しました。各自治体レベルでも移住者への受け入れ体制が整備されています。韓国の人口は5145万人(2017年)、そのうち外国籍移民は225万人といわれ、増加のペースは高まっています。

 

長期滞在による取得

 

★一定の語学力があり、合法的に韓国に2年以上滞在している人(一時帰国や海外旅行を除く)。

 

投資による取得

 

★50万米ドル(5500万円)、あるいは200万米ドル(2億2000万円)以上を投資し、各一定以上の韓国人を雇用すること。

 

自己の才能、能力による取得

 

★博士など一定の学位、著名な功績をあげた人。

 

 ❽ ハンガリー 

 

EU加盟国ながら、ユーロを導入せず自国通貨を使っており、物価も安い。また難民の受け入れに反対もあり、反移民キャンペーンも存在します。しかし労働環境はよく、育児支援も整っており、男女差別がないなど永住権のメリットも大きく、ヨーロッパ各国へのビザなし長期滞在も可能になります。

 

長期滞在による取得

 

★合法的にハンガリーに3年以上滞在している人。

 

★ハンガリー国内での資産やハンガリー語などが一定のレベルを満たしていること。

 

★3年間で270日以上のハンガリー国外での滞在歴がないこと。

 

★貯金残高が400万フォリント以上(160万円)あること。

 

などの申請条件があります。

 

 ❾ マルタ 

 

イギリス連邦とEUに加盟するマルタ共和国は人口43万人余り(2016年)の小さな島国です。しかし第二次大戦中、イギリスの軍事拠点になったことから、英語を90%近い国民が話し、教育レベルも高水準です。地中海型の気候で、晴れの日が多く、治安も守られ、居住先として人気があります。政府は海外資本の導入に力を入れており、法人税の最低比率5%、相続税や固定資産税が免除されるなど経済的魅力も大きいのが特徴です。2018年には最大手の仮想通貨取引業者のバイナンスが香港から拠点を移すなど、世界中からIT企業や仮想通貨業者が集まり始めており、地中海のシリコンバレー、仮想通貨大国ともいわれています。

 

不動産投資などによる取得

 

★不動産購入は地域によって最低27万ユーロ(3250万円)から32万ユーロ(4160万円)の投資が条件です。

 

★不動産賃貸は同じく最低1万ユーロから1万2000ユーロの不動産の賃貸契約が条件です。

 

 ❿ エストニア 

 

旧ソビエト連邦から1992年に独立したエストニアは、バルト三国の一番北にある人口130万人の小国です。しかし国をあげたITの導入で、電子政府を築き、投票から税金の支払いに至るまであらゆる行政サービスがインターネットを通して受けられるIT先進国として世界の注目を集めています。e-residencyシステムで海外からも会社の設立や銀行口座の開設などがインターネットを通じてできるようになっています。

 

社会のインフラ環境が整っており、治安もよく、その上キャピタルゲイン、インカムゲインへの課税がないなどの条件が評価され、海外法人がエストニアに積極的に拠点を構え、進出するようになっています。

 

エストニアで永住権を取得するには、まず一時居住許可を得る必要があります。婚姻や家族での移住希望、就労や就学、起業、会社経営などが一時居住許可の対象となり、それぞれに証明が必要となります。その際、エストニア語の試験も課せられます。ただ日常的には英語がかなり通用します。

 

e-residencyを申請するには、次のサイトから応募できます。

 

http://e-resident.gov.ee/

 

英語での申請になりますが、Google翻訳も使えますし、誰でも申請が可能です。登録費用は、100ユーロ(1万3000円)かかります。有効期限は3年です。

 

 ⓫ シンガポール 

 

資源の乏しい国土の開発、そして少子高齢化対策のために、同国は積極的な永住権付与などの移民政策を取ってきました。2000年以降は人口も急増し、2017年には人口561万人で、うち30%近くが海外からの移入者といわれます。国民一人あたりのGDPも日本を抜いてアジアでトップになっています。経済発展に伴い、医療、教育そして治安も世界のトップレベルとなりました。低い法人税率、所得税率、配当やキャピタルゲインの非課税、相続税や贈与税の免除などのメリットがあるため、多くの著名企業や金融機関が集まり、空港や交通機関などのインフラが発達しており、ビジネス環境も申し分ありません。ただこれらの魅力で増えた人口が、就労機会の縮小や都市問題を招いており、永住権取得条件の厳格化が進んでいます。

 

雇用による取得

 

一般的にはEP(エンプロイメントビザ=就労ビザ)を取得し、3年後に申請可能です。専門的な技術や知識を持つ人、あるいはビジネスで成功を収めて十分な税金を納めてくれると国が判断した人の場合、3年以内でも取得できることがあります。

 

投資による取得

 

●GIP(グローバル・インベスタープログラム)と呼ばれるプログラム

 

あらかじめEPを取得する必要はありませんが、シンガポール政府指定のファンドに最低でも250万SGドル(2億円)の投資をした人を対象にしています。

 

条件として、

 

★3年以上の起業家としての経験(会社の財務諸表の提出)。

 

★経営している会社の直近の売上が年間5000万SGドル(40億円)以上、かつ直近3年間の平均が5000万SGドルを上回ること。不動産業や建設業関連の場合、直近の売上2億SGドル(160億円)、3年間の平均売上2億SGドルを上回ること。

 

★会社の株式全体の30%以上を保有していることなどがあります。

 

なお永住権に伴う義務として、CFP(主に老後の生活資金の確保を目指す強制貯蓄制度)や永住権取得二世からの兵役義務があります。

長期滞在により永住権を取得

 ⓬ スイス 

 

近隣のヨーロッパ各国などから労働者や高度な技術を持つ移民を積極的に受け入れ、九州よりやや大きな国土に848万人(2017年)が暮らします。何といってもアルプスに囲まれた自然は美しく、物価は高いものの食料は豊かで、教育水準も高いため、多くの人が移住を希望します。しかし、移住者の急増による社会保障や環境整備のコストが増加し、2014年には移民の規制が国民投票で決まりました。それでも低い税率や企業優遇の政策などもあり、近年はブロックチェーンの関連企業が拠点を次々に中央部のツーク市周辺に移しており、「クリプト(暗号)バレー」と呼ばれる地区も生まれ発展しています。

 

長期滞在による取得

 

ビザを取得し累計で最低10年間のうち、過去5年間連続してスイスに滞在している人。犯罪歴がないなどの条件を満たし、また配偶者がスイス人あるいは永住権取得者の場合は過去5年間連続滞在のみで取得可能です。

 

 ⓭ 香港 

 

英国から中華人民共和国に1997年に返還され、香港特別行政区政府の管轄になっています。社会主義と資本主義を両立させた一国二制度でイギリス文化の影響も残し、独特の社会、風土が残っています。返還以降、中国本土から人の流入が急増し、人口は700万人を超え、人口密度は世界でトップクラスです。外国人の企業家や技術者も積極的に受け入れており、ニューヨークやロンドンと並ぶ世界の金融センターとしても発展しています。特に最近はブロックチェーンなどの仮想通貨技術者が世界中から集まっています。その理由は、中国本土では仮想通貨の取引が全面的に禁止されているのに対し、香港では比較的自由度が高いためです。また株式や不動産などのキャピタルゲインに対しては非課税で、仮想通貨も同様に税を免除されており、これが仮想通貨取引の活発化の基盤、隆盛の呼び水になっていると見られます。法人税や所得税も低率に抑え、経済の発展を支えています。

 

長期滞在による取得

 

ビザ(労働ビザ、投資ビザ、研修ビザ、配偶者ビザ)を取得した上で合法的に香港に7年以上滞在している人。

 

 

坂野 広通
Hallohallo Inc. Executive Management Group
Director


坂元 康宏
株式会社myコンサルティング
代表取締役

 

株式会社myコンサルティング 代表取締役

1972年生まれ。埼玉大学教養学部教養学科卒。内装施工会社の本社経理勤務を経て大手投資顧問会社の役員を歴任、2014年4月に独立。日本をベースとして、韓国、ニュージーランド、モンゴル、フィリピンなどでビジネスを展開している。韓国国内外の有望なベンチャー企業に投融資を行なう韓国法人をビジネスパートナーと共同で設立。IPO及びICO案件の発掘、デューデリジェンスを手掛ける。資産家、企業経営者、サラリーマン、主婦に至るまで幅広い層の顧客を持っており、投資顧問会社の役員時代に培った豊富な経験を生かし、お客様一人ひとりのニーズを徹底的に追求したコンサルティングには定評がある。将来の夢は、「自分が関わる企業や人を通じて、ICOまたはIPOを実現し、雇用の創出をすること」である。

著者紹介

Hallohallo Inc. Executive Management Group Director

1973年、福井県生まれ。関西にて20余年ウェブサイト・カタログ・POPなどの商業広告デザインの企画・ディレクションに従事し、多岐にわたる業種案件と事業に携わる。2005年より海外オフショアによる制作サービスを開始、2008年からビジネスの拠点を上海からフィリピンに移す。
現在はフィリピン最大級のウェブコンテンツホルダーに成長し、Hallohallo Inc.(ハロハロ)が展開する様々な事業に関与し、フィリピン特別永住権APRVを取得して、日本とフィリピンを行き来しながら日本との架け橋となるようフィリピンでの事業展開に心血を注いでいる。
ハロハロアライアンス企業としてデザイン制作部門を担う株式会社サーカスのCEOも務める。

著者紹介

連載日本×フィリピンで実現する 究極のデュアルライフ

日本×フィリピンで実現する 究極のデュアルライフ

日本×フィリピンで実現する 究極のデュアルライフ

坂元 康弘, 坂野 広通

幻冬舎メディアコンサルティング

たった4泊5日で永住権取得!フィリピンで憧れの海外生活を実現しよう。 いま、日本を取り巻く環境は大きく変化しつつある。 台風や地震などの自然災害の多発、中国や北朝鮮と隣接していることによる地政学的リスクの上昇、…

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