前回は、「セキュリティ面」に気を配ったマンションの建て方を説明しました。今回は、マンションを建てる場所として、東京都の「城南エリア」が候補になる理由を見ていきます。

人口が減少する確率が非常に低い「城南エリア」

城南エリアとは、東京都の南にある地域のことで、行政区分でいえば、おおむね世田谷区、目黒区、渋谷区の3区にあたります。

 

これらの3区が属するエリアは、不動産投資における大きな懸念材料である人口問題に関して非常に大きなメリットをもっています。すなわち、城南エリア全体で見れば、他の地域に比べ、今後、人口が減少する確率が非常に低いといえるのです。

 

たとえば、下記の図表1のグラフをご覧ください。これは、城南エリアの中核を占める世田谷区の人口が将来どのように変動するかを示したものです。

 

[図表1]世田谷区人口の将来推計値(総人口)

 

同区の人口が、今後、右肩上がりで、ゆるやかに上昇していくことがおわかりになるでしょう。

特に世田谷区は「生産年齢人口」の構成比が高い

また、世田谷区に関しては、15歳以上65歳未満の人口層、すなわち生産年齢人口も微増傾向にあることが指摘されています。

 

しかも、下記の図表2に示されているように、世田谷区の生産年齢人口の構成比は東京都や全国と比べても、格段に高いのです。

 

[図表2]世田谷区における生産年齢人口の構成比(全国、東京都との比較)

 

賃貸ニーズの低下というリスクを避けるうえでは、この生産年齢人口は非常に大きな鍵を握っていますが、エリアによっては総人口が増加しながら、生産年齢人口は逆に減少する地域もあります。

 

一例をあげると、神奈川県横浜市は、2020年頃までは人口が増えるといわれています。しかしながら、生産年齢人口は、横浜市全体で減少すると見られています。

 

このような例もあるため、人口に着目してエリアを選ぶ際には、総人口だけでなく生産年齢人口にも十分な注意を払う必要があるのですが、世田谷区は、そうした観点からもまったく問題がないエリアといえるでしょう。

 

ちなみに、世田谷区の中でも、特に砧地区、玉川地区の人口が今後、増加していくことが予想されています。

本連載は、2013年9月20日刊行の書籍『不動産投資は女性が選ぶ新築RCマンションで始めなさい』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

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