今年のGWは日本の株式市場も10連休!リスクヘッジを考える

※本記事は、2019年4月11日に楽天証券の投資情報メディア「トウシル」で公開されたものです。

 

10連休となる今年のゴールデンウィーク。その間日本の株式市場は休場になります。今のうちにどのように備えておけばよいのでしょうか?

10日間連続で休場となる日本の株式市場

いよいよ新元号「令和」がスタートとなる2019年5月1日。この日を含み、今年のゴールデンウィークは10連休となります。この間、日本の株式市場は休場となり、株式の売買はできません。でも10連休となるのは日本だけで、海外の株式市場はその間も開いています。そのため、海外で何か大きな出来事が起きれば、連休明けの日本株も大きく動く可能性があります。

 

例えば、連休中に海外のマーケットで株価が大きく下落すれば、連休明けの日本株は朝から大きく売られることになります。逆に連休中の海外マーケットが非常に強い動きで急上昇になれば、連休明けの日本株も朝から大幅高となるでしょう。

 

問題は、海外で株価がどのような動きになったとしてもなす術がない(10連休中は日本株を売買できない)ということです。

連休後の日本株を待ち構える2つのリスク

連休後の日本株については、大きく2つのリスクが考えられます。1つは、多額の株を持ち越して10連休を迎えたところ、連休中に海外マーケットが大きく下落し、連休後の株価が急落するリスクです。もう1つは、株を持たずに連休を迎えたところ、連休中に海外マーケットが大きく上昇し、連休後の株価が急騰するリスクです。

 

前者は、保有株の株価が大きく下落することで損失を被ってしまうのがリスクとなります。後者は、株価が大きく上昇するものの株を保有していないので利益を逃してしまうことがリスクとなります。

 

多額の株を保有して連休を迎えたら、連休明けに株価が急落したときに大きな損失となってしまう心配があり、かといって株を保有していなければ連休明けに株価が急騰した場合に利益が得られない…。できればどちらのリスクも避けたいところですが、将来を的確に予想することは現実として不可能な話です。

どちらのリスクもほどほどに受け入れるのが現実的な対応

こんな時、私はどちらかにリスクを偏らせるのではなく、どちらに転んでも致命傷にならないように備えます。具体的には、ある程度は株を持ち越して連休を迎えるが、大きな金額を持ちすぎないようにします。

 

前提として、例えば以下の3つのプランを考えてみます。

 

1.投資可能資金100%のうち80%を株式に投資して連休を迎える

2.投資可能資金100%の全額をキャッシュ化して連休を迎える

3.投資可能資金100%のうち30%を株式に投資して連休を迎える

 

連休中に国内外で想定外の大きな出来事が起こるなどして海外マーケットで株価が大きく変動し、(ア)連休明けに株価が10%下落した場合(イ)連休明けに株価が10%上昇した場合ではそれぞれどうなるでしょうか。

 

(ア)連休明けに株価が10%下落した場合

 

(1)投資可能資金の8%の損失ないし含み損が生じる

(2)何も損失は生じない

(3)投資可能資金の3%の損失ないし含み損が生じる

 

(イ)連休明けに株価が10%上昇した場合

 

(1)8%の利益ないし含み益が生じる

(2)何も利益は生じない

(3)3%の利益ないし含み益が生じる

 

もし(1)の戦略を取ると、良い方に転べばプラス8%ですが、悪い方に転べばマイナス8%です。(2)の戦略を取ると、株価が大きく上昇してもプラスにはなりません。(1)だと連休明けに株価が急落したときに大きな損失が生じ、(2)だと連休明けに株価が急騰したときに利益を全く得ることができなくなります。つまり、(1)や(2)の戦略だと、上手く行ったときと上手く行かなかったときの差が大きくなってしまいます。

 

他方、(3)の戦略を取ると、最良でもプラス3%ですが、悪くてもマイナス3%となり、損益のぶれ幅が小さくなり、どう転んでも大きなダメージを避けることができます。(1)から(3)のどの戦略を取るかは、人それぞれのリスクに対する考え方によると思いますが、筆者は大きな失敗をしたくなく、利益を丸々取り逃すのも悔しいため、折衷案の(3)の戦略を取ります。

 

もちろん、相場環境がどうであっても(3)の戦略を取るのではなく、例えば連休前の相場環境が弱く、上昇トレンドの銘柄がほとんどない、ということであれば100%に近いキャッシュを保有して連休を迎えることになると思います。株価のトレンドに逆らってまで株を買うことはしません。

「プットオプション」で保有株急落のヘッジを

もし、連休前に上昇トレンドの銘柄が多ければ、おそらく筆者は(3)の戦略を取ります。その場合、筆者は突然の急落に備えて「プットオプション」を買います。

 

万が一、連休中に金融危機が起きたり、大震災が起きたり、大戦争が勃発するなど、予期せぬ出来事が生じたとすれば、連休明けの株式市場は売り一色で、10%の下落どころか保有株を売却することすらままならなくなります。そんな時、プットオプションの価格は大きく上昇するので、保有株下落のヘッジとしての効果を発揮します。

 

連休明けの下落がそれほど激しくなければ、保有株が25日移動平均線を割った時点で売却すればよいです。しかし、ほぼすべての銘柄がストップ安売り気配などという惨事となれば、保有株を売ることはできません。一方そうした状況下では、プットオプションの価格が跳ね上がります。それによる利益により、保有株急落のヘッジをすることができるのです。

 

10連休、何が起こるか分かりません。そして何が起こるか事前に予想することもできません。筆者は、「多額の保有株を持たないようにする」+「プットオプションを買っておく」ことで、どう転んでも大ケガをしないような対応をしようと考えています。

 

 

足立 武志

足立公認会計士事務所

 

※本記事は、2019年4月11日に楽天証券の投資情報メディア「トウシル」で公開されたものです。

 

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