割安株を持ち続ける「上昇待ち伏せ買い」は非効率!?動き出した株を狙ってみては?

※本記事は、2019年3月28日に楽天証券の投資情報メディア「トウシル」で公開されたものです。

 

株を買ってそのまま持ち続け、株価の上昇を気長に待つという投資手法があります。でもそれは、非効率な投資になるかもしれません。

割安株を持ち続ける個人投資家も少なくない

株式投資とは非常におもしろいもので、人それぞれで投資手法が異なります。筆者なら「ちょっとできないかもしれないな」と思う手法を用いて成功を収めている投資家もいますので、個人により向いている手法がそれぞれあるのだと感じます。

 

でも、ある手法を実行したとして、それが何年経ってもなかなかうまくいかない、というケースもあります。とすると、その手法は自分にとって向いていないか、手法自体があまり好ましくない可能性があります。

 

筆者が「自分にはできないな」と感じる手法の1つが、割安株を買い、それを持ち続けて株価上昇を気長に待つというものです。

「割安」なら株価は上昇するのか?

例えばPER(株価収益率)が10倍を大きく割り込み、配当金もしっかり出していて、増収増益とはいかないものの業績も悪くはない…。このような割安な銘柄が主な投資対象となるようです。

 

ある個人投資家ブロガーが公表している保有株をみると、PERが7倍や5倍の銘柄も数多く保有されているように思われます。ところがそれらの銘柄の株価は上昇できていなかったり、逆に下落を続けるものもあるという状況です。

 

「株価が割安であっても、上昇するとは限らない」ことがある。これが悲しい現実です。意外とこの事実を知らない、もしくは軽んじて考えている投資家の方が多いように感じますので、しっかりと心に留めておいてください。

個人投資家が重視すべきは「資金の効率性」

筆者が個人投資家の方にいつもお伝えしていることがあります。それは「資金の効率性を重視しよう」という点です。もし、資金が有り余るほど潤沢にあり、5年でも10年でもいくらでも株価上昇を待ち続けることができるというならば、割安株を買ってずっと持ち続けるという気長な投資手法を貫くこともできるでしょう。

 

しかし、個人投資家が投資できる期間はそれほど長くありません。割安株を買って5年、10年待ち続けている間に、その割安株は大して上がらず、逆にその間他の株が軒並み大きく上昇するというケースもあります。

 

割安株を買って株価が上昇するまで持ち続けるという投資手法は、株価上昇までの実際の期間がかなり長くなることもあります。もしかすると、その間に業績悪化などで、逆に大きく値下がりしてしまうかもしれません。その結果、他の銘柄に投資しておけば得られたであろう利益を取り逃してしまう可能性があるのです。

 

単純に言えば、割安株を買って株価上昇を待ち続けた結果、5年間で20%の利益である一方で、他の方法を用いれば100%の利益という結果になる可能性があるということです。

効率のよい売買の仕方とは?

筆者は、割安株を買って保有し続ける投資手法が間違っていると言っているわけではありません。ただ、この手法を用いることにより、「お金が寝てしまう可能性がある」点が問題と考えています。

 

今の日本株は「二極化相場」が続いています。割安であっても、3年、5年もの間株価がほとんど上昇しない銘柄も少なくありません。もし3年も5年も株価が上昇しない株を持ち続けていたら、株を買った資金はその間固定化され、有効に活用されないこともあります。

 

では、効率性が高い売買の仕方はどの様な方法なのでしょうか。例えば筆者が実践している「25日移動平均線を超えている銘柄を買う」という方法も1つです。株価が25日移動平均線を超えて上昇をしている銘柄というのは、実際に誰かが買っていて、売りより買いのパワーの方が強いと見ることもできます。

 

いくら割安であっても株価が上昇するとは限りません。それならばすでに上昇トレンドの銘柄を買う方が、効率的と考えられそうです。

 

誰かが株を買っているから、上昇トレンドになるという考え方です。そして上昇トレンドになれば、そこからさらに株価が上昇する可能性も増していくと考えられます。もし買いの中心が投資信託のファンドマネージャーや、外国からの長期資金など腰の据わった買いであれば、株価上昇が続くことも十分期待できます。

限りある個人投資家の投資資金

株価が上昇するのをひたすらじっと待つよりも、すでに株価が上昇し始めている銘柄を選んで買うことが、投資資金の効率性の面から有効と考えられそうです。 

 

 

足立 武志

足立公認会計士事務所

 

※本記事は、2019年3月28日に楽天証券の投資情報メディア「トウシル」で公開されたものです。

 

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