「為替のしくみ」「税金の意味」…子どもに教えたいお金の話

お金と世の中のしくみを知ることは、これからの時代を生き抜く力を身につけることです。本連載では、親子で学ぶ絵本『池上彰のはじめてのお金の教科書』より一部を抜粋し、お金をかしこく、上手に使うための正しい知識をわかりやすく解説します。本記事では、「為替のしくみ」や「税金の意味」を解説します。

1ドル=100円から110円に。円高?それとも円安?

 

◆円をドルに交換するときに重要

 

「外国為替市場は円安が予想されます」「昨日より円高が進みました」といったニュースを聞いたことはあるかな。「為替」とは、日本のお金と外国のお金を交換するときに使う言葉です。

 

たとえばアメリカではドルというお金が使われているので、私たちがアメリカで買い物をするときは円をドルに交換する必要があります。このとき、「いくらの円をいくらのドルで交換します」と決めるところを「外国為替市場」といいます。

 

ここにも「需要と供給」の関係が出てきます。「円をドルにかえたい人」が増えるとドルの価値が高くなり、たくさんの円を持っていないとドルと交換できません。この状態を「円安」といいます。逆に「ドルを円にかえたい人」が増えると円の価値が高くなります。これを「円高」といいます。

 

◆円の価値は毎日変わっている

 

さて問題です。昨日は1ドル=100円だったのが今日は1ドル=110円になりました。これは円高ですか、円安ですか?

 

数字が大きくなったのですから、円が高くなったように思うでしょう。でも正解は円安です。こう考えてみてください。1ドル=100円のとき、1ドルのチョコレートは100円で買えます。でも1ドル=110円になると、同じチョコレートでも110円出さないと買えません。つまり、円の価値が下がっています。反対に、1ドル100円が90円になったら円高です。昨日は100円で買ったチョコレートが今日は90円で買えるということですから、円の価値が上がっています。

 

★おうちの人と考えてみよう
「円高と円安」どっちがうれしいの?
 
正解からいうと「どっちがいい、悪い」ということはありません。外国から買物をする人には「円高のほうが安く買える」といって、喜ばれます。海外旅行も、円高のときのほうが、安くいけますよね。でも、外国にモノを売る仕事ごとをしている人は、円安のほうがもうかるんです。

専門家をやとい、国のために必要な仕事をまかせる

 

◆国が仕事をするためのお金が税金

 

「また税金が高くなる!」というニュースも、さいきんよく耳にしますね。「せっかくかせいだお金を税金にとられてしまうなんて、イヤだなあ」とお父さんやお母さんが悲しんでいるのを聞いた人も、いるかもしれません。それでも、みんながちゃんと税金をおさめているのは、そのくらい税金が大切なものだからなんです。

 

私たちが安心して暮らしていくには、さまざまなものが必要です。でも、橋や道路は1人のお金ではつくれませんし、警察も消防署も、学校もムリですよね。そこでみんなでお金を出し合って専門家をやとい、国のために必要な仕事をまかせることにしました。

 

そのために必要なお金が税金です。だから、税金を払うことは私たち国民の義務になっています。だって、火事が起きても消防車がやってこない、ドロボウがいても警察官がつかまえてくれない、子どもたちが学校にも通えない、そんな世の中は困るでしょう。

 

◆国家公務員のお給料にも使われている

 

私たちから集めた税金を使って、国の仕事をしている人たちを「国家公務員」「地方公務員」といいます。また、私たちの税金が正しく使われているかチェックする人たちもいます。それが国会議員や都道府県の議会議員、市町村の議会議員といった、選挙でえらばれた人たちです。そのほか区役所、市役所で働いている人たちや警察官、消防士、それから内閣総理大臣だって、公務員です。こうした公務員の人たちのお給料も、全部私たちの税金から払っているんですよ。

 

★もっと知りたい!
「税金の使い道」のはなし

 

集められた税金は、さまざまな公共サービスとして国民のために使われます。国民1人あたりに使われている税金を計算してみると、警察や消防のために月約3500円を、医療費には月約1万400円を、市町村のゴミの処理のために月約1500円を、税金から負担しています。

 

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1950年生まれ。ジャーナリスト。名城大学教授、東京工業大学特命教授、東京大学客員教授、愛知学院大学特任教授。立教大学、信州大学、日本大学などでも講義を担当。
慶應義塾大学経済学部卒業後、73年にNHK入局。報道記者として松江放送局、呉通信部を経て、報道局社会部へ。記者として警視庁、気象庁、文部省、宮内庁などを担当し、さまざまな事件、災害、消費者問題、教育問題などに携わる。首都圏向けニュース番組のキャスターを5年間務めた後、94年から11年間、「週刊こどもニュース」のお父さん役として活躍。2005年に独立。
『知らないと損する 池上彰のお金の学校』(朝日新聞出版)、『14歳からのお金の話』(マガジンハウス)など、著書多数。

著者紹介

連載親子で学ぶ!お金をかしこく使うための特別授業~『池上彰のはじめてのお金の教科書』より

本連載は、2018年9月5日に刊行された書籍『池上彰のはじめてのお金の教科書』から抜粋したものです。最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

池上彰のはじめてのお金の教科書

池上彰のはじめてのお金の教科書

著:池上 彰
絵:ふじわらかずえ

幻冬舎

お金と世の中のしくみを知ることは、これからの時代を生き抜く力を身につけることです。 池上彰の親子で学ぶ絵本が登場! 「物事をわかりやすく説明する」スペシャリストが、学校では教えてくれない、お金をかしこく、上手…

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