会社の運動会や忘年会が「社員のモチベーション」を上げる理由

今回は、業務の円滑化に不可欠な社員間のチームワークを育てる方法を見ていきます。※現在の日本の製造業界は回復基調にある一方、深刻な人手不足に悩まされています。しかし、旧態依然としたトップダウン型の組織を廃止し、業務の細分化、社員への決裁権の譲渡などを実施することで、業務の効率化を図れるだけでなく、若い世代がすぐに活躍できる職場環境を生み出すことが可能です。本連載では、中小製造業の生き残りを可能にする「組織づくり」を解説します。

円滑な業務運営には、社員のチームワークが不可欠

社員間のチームワークを育て、そしてさらにそれを強化していくためには、社内コミュニケーションを高めることが不可欠となります。

 

そのための工夫や方法はさまざまに考えられますが、私の会社では、職場での積極的な会話や“笑い”を奨励しています。つまり、仕事中に社員が話をすることや、おもしろいことがあったら皆で笑うことを強く勧めており、会社のルールでも次のように定めています。

 

「おもしろい話で“ドッ”と笑うのはいいじゃないか」

(ただし、お客様がいる時や仕事の受け取りなどで待たせている時、電話で営業がお詫びしているような時などはNG)

 

「業務中の会話」

(おおむねOKです。ただし立ち話で話し込むようなものはNG。手を止めて話し込むのもNGです。また、お客様がいる時や仕事の受け取りなどで待たせている時などはNG)

 

このように、そもそも会社のルールで決めていることなので、談笑をしたり、笑ったりすることに誰も後ろめたさを感じることはありません。

 

また、だからといって、社員が仕事をおろそかにすることは全くありません。自分たちがしなければならない仕事を、当然のように皆しっかりとやっています。

 

そもそも私が社員に笑いを奨励しているのは、個人的にも人はどんどん笑うべきだ、笑うことは本当に素晴らしいことだと考えているからです。

 

日本では昔から、笑顔のもとには幸福がやってくるといわれており、「笑う門には福来る」という言葉があるほどです。また、笑うことは健康にもよいとされています。

 

いつの時代も、人々の笑顔は心を温かくしてくれます。だから、私は職場にも笑いが欲しいと思うのです。笑顔のある職場が私は大好きなのです。

社員の家族に配慮した社内イベントも効果が高い

それから、社員間のコミュニケーションを高める工夫の一環としては、オーソドックスかもしれませんが、やはり運動会や忘年会などの社内イベントも有効な選択肢となります。こうしたイベントは、社員のモチベーションアップにもつながります。

 

ただし、社内イベントを行う場合には、社員が心から喜び、満足するものでなければ、コミュニケーションの向上やモチベーションアップの効果は期待できません。

 

たとえば、慰安会として社内旅行を行っている会社は少なくないかもしれませんが、経営者の行きたいところを社員全員でただ回るだけという例もあるようです。常に集団行動を強いられ、自由行動は一切許されません。

 

しかし、そのような社員の気持ちを全く考えない慰安会が、本当にその本来の役目を果たしているのかは疑問でしょう。慰安どころか、逆に「こんな不自由な旅行には参加したくない」「これなら家でのんびりと休んでいるほうがよかった」などと不満やストレスの種になっているかもしれないのです。

 

そうした間違いを防ぐために、慰安会本来の目的を果たすために、私の会社では、慰安会に関して「楽しい会にすること」を最も大事なルールとして定めています。具体的には、目的地に到着した後はすぐに解散して、期間中、一度だけ社員全員で集まって食事する以外は、完全に社員の自由に委ねています。どこに行こうが構わない、めいめいが好きなように時間を使えるようにしているのです。

 

慰安会では家族の参加を社員に奨励しています。時には夜遅くまで残業するなど、社員が会社で一生懸命働いていられるのは、家族の理解と協力があればこそです。つまり、社員の家族は会社を間接的に支えてくれている、応援してくれているサポーター的な存在といえるわけです。

 

そのように会社を縁の下でサポートしてもらっている社員の家族に対しても、日頃の感謝の気持ちを示したいと思い慰安会に積極的に参加してもらっているわけです。

 

また、慰安会に参加した社員の家族は、そこで夫や妻の同僚や先輩らと接することになります。ふだん、配偶者から話を聞いていた「会社の○○さん」がどのような人なのかを目の当たりにするわけです。

 

その結果、家族は夫や妻の同僚や先輩らに対して親近感を抱くことになるでしょう。そのような会社関係者に対する親しい感情は、会社に対する家族のよい印象を強めることにもつながるはずです。

 

社員のコミュニケーションを活性化させ、仕事へのモチベーションを高めるためには、このように、その家族に対して配慮する取り組みを行うことも望ましいのです。

 

 

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大野精工株式会社 代表取締役社長

1965年、福岡県出身。1984年、山口県立下関中央工業高等学校卒業後、日本電装株式会社(現・株式会社デンソー)へ入社。学生時代に打ち込んできたハンドボールを入社後も継続。工機部社員として現場の第一線で活躍する一方、社内チームの一員として数多くの試合で勝利に貢献。1988年、工機部海外派遣要員として、各機械加工・専用機組み付け・電気などの基本を学ぶ。1993年に退職後、製造会社の営業職を経験し、1999年に大野精工を創業。職人的な経験と勘に頼ったものづくりでなく、指導者を立てない独自の人材教育システムを構築して以来、ほぼ毎年売上高20%以上アップを達成。さらに、人材育成のノウハウを応用し、製造業以外に農業や飲食業、介護事業など幅広く事業を展開する。

著者紹介

連載中小製造業の「人手不足倒産」を防ぎ、「儲け」を増やす組織づくり

超人材難でも儲かる工場の組織づくり

超人材難でも儲かる工場の組織づくり

大野 孝久

幻冬舎メディアコンサルティング

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