NY、ロンドン、香港…世界各国の「超高級住宅」最新事情

日産自動車のカルロス・ゴーン前会長が、子会社に購入させた海外の高級住宅を私的利用していたことで、思わぬところから注目を集めている高級住宅地。なかでも「超高級住宅地」といわれるエリアでは、1軒につき2500万USドル以上の取引が行われています。本記事では、ニューヨーク、ロンドン、香港といった「超高級住宅地」の最新マーケット情報をお届けします。

2500万USドル以上の取引が行われる超高級住宅地

世界には、高級住宅地と呼ばれる場所が数多く存在します。そのなかでも、さらに突出して不動産価格が高い地域があります。

 

本記事では、その「超高級住宅」マーケット情報についてお届けします。

 

ここでは、過去3年間で年間2500万USドル以上の不動産取引が3件以上あったエリアを「超高級住宅地」と定義しています。「都市」「別荘地」「スキーリゾート」という3つのカテゴリに分け、ロンドン、ニューヨーク、香港、ロサンゼルス、シドニー、シンガポール、マイアミ、パリ、マリブ、パームビーチ、コートダジュール、モナコ、カリブ海、サンモリッツ、グシュタード、クールシュヴェル、アスペンの計17ヵ所を選定しました。今回は、そのなかからいくつかのエリアを抜粋し、紹介していきます。

 

●「都市」の超高級住宅マーケット

 

都市の超高級住宅地として、ロンドン、ニューヨーク、香港、ロサンゼルス、シドニー、シンガポール、マイアミ、パリの8つのエリアがあげられます。そのなかでも、マイアミとパリ以外の6エリアは取引数が抜きんでています。2017年には2500万USドル以上の不動産取引が合計155件、69億USドル相当ありました。前年比で113%と右肩上がりで増加しています。

 

そして、2018年8月時点ですでに合計116件と昨年を上回る勢いで増加傾向にあります。この12ヵ月間の集計で、香港は47件、ニューヨークは39件、ロンドンは38件、シンガポールとロサンゼルスは12件、シドニーは5件の取引となっています。1件あたりの平均取引価格は、香港5300万USドル、ニューヨーク3800万USドル、ロンドン3900万USドル、シンガポール4400万USドル、ロサンゼルス3700万USドル、シドニー4400万USドルです。2500万USドル以上の不動産取引数と1件あたりの平均取引価格は必ずしも比例していないことがわかります。

 

◆ロンドン

 

ロンドンは、金融中心地であり、地形的に高い利便性を持っているので、とても評価が高くなっています。2015年の2500万USドル以上の不動産取引数は、72件と断トツでした。しかし、ほかのエリアが増加傾向にあるなか、2016年以降には約半数まで減少し、現在まで横ばいです。これは、Brexit(イギリスのEU離脱)に関する一連の騒動や、高額な印紙税などが要因でしょう。それでも、この3年間での1件あたりの平均取引価格は、4250万USドルと、香港に次いで第2位です。

 

また、ロンドンのなかで市場的にもっとも活発なのは、超高級住宅地として古くから有名なメイフェア、ベルグレービア、ナイツブリッジで、2017年はこの3つのエリアだけで全体の62%の取引を占めています。

 

◆ニューヨーク

 

超高級住宅マーケットのなかでも、確固たる地位を築いているのがニューヨークです。資産家が多い点や経済成長が見込める点などが、その要因となっています。2500万USドル以上の不動産取引件数については、2015年には28件でしたが、2年後の2017年には1.5倍の42件まで増加し、さらに成長を続けていて、ロンドンを超えています。そして、取引件数の比率としては、ダウンタウンが3分の1以上を占めて、ミッドタウンが33%、アッパーイーストサイドが22%となっています。

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◆香港

 

香港は、国際的な経済中心地であり、駐在員が多く赴任しています。低い税金やしっかりとした法律制度は資産家にとって魅力的です。また固定資産税が低く、キャピタルゲイン税と相続税がかからない点は不動産投資においてとても有利です。

 

超高級住宅マーケットのなかでも、不動産価格は群を抜いて高額で、直近3年間での1件あたりの平均取引価格は5400万USドルです。2500万USドル以上の不動産取引件数も年間47件とトップを走っています。特に多くの取引が集中しているのが、植民地時代から高級住宅街として有名なザ・ピークです。もっとも高い場所に位置し、見晴らしのよい景観は観光客にも人気です。

 

◆ロサンゼルス

 

ロサンゼルスは、ニューヨークに次いでアメリカのなかで人口の多い都市です。経済的にも成長が見込まれていることに加え、過ごしやすい気候でビーチも多く、住みやすい場所としてセレブにも人気です。2500万USドル以上の不動産取引件数は、2015年は5件のみでしたが、2017年には18件まで飛躍的に伸びており、超高級住宅マーケットにおいて目覚ましい成長を遂げています。

 

◆シンガポール

 

シンガポールは、いわずと知れた超高級住宅地ですが、他の都市のマーケットと比べると、取引件数において少し見劣りします。少なからずリーマン・ショックの打撃を受けたことが影響しているといえるでしょう。しかしながら、2500万USドル以上の不動産取引件数が2016年は2件、2017年は5件、2018年は8ヵ月で11件と増加傾向にあり、持ち直してきている状況です。1件あたりの平均取引価格は2016年に6600万USドルに達し、香港の平均を超えています。このレベルの物件は、中心通りのオーチャード・ロード付近に建ち、プールや大きな庭などがついた一軒家であることが多いです。

 

 

呉 純子

WIN/WIN Properties,LLC パートナー(アメリカ代表)

 

WIN/WIN Properties,LLC パートナー(アメリカ代表)

不動産開発や都市計画で9年以上の経験がある。
以前は東京で集合住宅の建て替えプロジェクトに関わり、ニューヨーク市政府の住宅保全、開発部門(HPD)、ニューヨーク州エネルギー研究開発局(NYSERDA)によって開発されているグリーンビルディングイニシアティブプログラムにも従事していた経験がある。
ニューヨーク大学にて、都市計画の修士を取得。
持続可能な開発と投資に精を出し、今後も世界中にいるアメリカ不動産投資家のサポートをし続ける計画だ。

WEBサイト http://winwin-pro.com/

著者紹介

連載現地発!本当は教えたくない米国不動産投資の穴場「メンフィス」の最新情報

 

 

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