「Googleキャンパス」の建設で雇用創出に期待
常に何かが動いているニューヨーク。現在、筆者の住んでいるニューヨークのあちらこちらでは、ハイペースで新しい開発が行われ、街が大きく変化しようとしています。
本来は個々の企画ですが、それらすべてが集まり、大規模な「メガプロジェクト」としてニューヨークに新たなカルチャーをもたらすのではないかと全米から期待が集まっています。本日は、そのなかでもマンハッタンに注目してご紹介します。
◆Googleキャンパス
Googleは、10億ドルもの予算でニューヨークにキャンパスを設置することを発表しました。現在、ニューヨーク市内にいる社員数は7000人ですが、スタッフを倍にする雇用企画を立てています。場所はハドソン・ストリートとワシントン・ストリートとの2箇所で、ハドソン・ストリートには2020年に、ワシントン・ストリートには2022年に入る予定です。
Amazonの第2本社「HQ2」が約50億ドルをかけて建設されることもあり、経済やテクノロジーの中心地としてニューヨークは急激に変化することが見込まれます。
◆新ワールド・トレード・センター
18年前の9.11事件により崩壊したワールド・トレード・センターの跡地に、9.11メモリアル・ミュージアムが建てられ、ようやく一般公開されました。
ニューヨーク版「シリコンバレー」が誕生!?
◆エセックス・クロッシング
総面積18万平方メートル、東京ドーム約4個分にあたるオフィス・商業・住居のミックススペースの建設が、2015年から開始されています。すでに完成した部分には、1000戸のマンションがオープンし、次々と人が移り住み始めています。スペース内には映画館・ボーリング場・チーズやベーグルなどが少量ずつ試食できるストリートマーケットもあります。
◆コーネル・テック
アイビー・リーグ校の1つであるコーネル大学は、2017年にマンハッタンからすぐのルーズベルト島南部に、テクノロジーやサイエンスを専門とするキャンパスを新しく設立しました。一部は一般にも公開されていて、ニューヨーク版のシリコンバレーとも呼ばれています。緑を豊富に織り込んだキャンパス内には住宅やホテルも用意してあり、世界屈指の最先端テクノロジー研究施設になるのではないかと世界中から注目を集めています。
このように、ニューヨークはGoogleやコーネル・テックなどの誘致に成功し、今までの金融中心からテクノロジー中心都市に変わろうとしています。ニューヨーク不動産市場も、キャピタルゲインの狙いどきです。
山崎 美未
Win/Win properties,LLC パートナー マネージング・ディレクター