日本のクリプト投資家は気づいていない!?「リサーチ」の重要性

仮想通貨の下落が止まらない。ビットコイン価格はついに50万円を割れた。しかし、海外では着々と仮想通貨への投資環境が整いつつある…。 国際税務のスペシャリストである柳澤賢仁氏による仮想通貨対談企画第3弾はロシア生まれで日本語、英語も堪能なトリリンガル・クリプトウォッチャー「ロシアンOLちゃん」が登場。第1回のテーマは、「日本のクリプト投資家はリサーチの重要性に気づいていない!?」。

日本では知られていないヨーロッパ事情を翻訳し発信

柳澤 私は税理士として、ICO(Initial Coin Offering=新規のトークン発行による資金調達)のお手伝いをさせてもらっていますが、ご存じのように日本ではICOができません。じゃあ、どの国でやったらいいのか? という話になって、参考にさせてもらっていたのがロシアンOLちゃんさんのツイッターやブログでした。ベラルーシやマルタ共和国などの日本では知られていないヨーロッパの事情が事細かに書かれていて、非常に勉強になります。

 

ロシアンOLちゃん(以下ロシアン) ありがとうございます。でも、私は法律や税制、規制の専門家ではないので、海外のニュースを読んだり、専門家の方にお話を聞かせてもらって、ツイッターなどで発信してきただけなんです。だから、今回の対談もあんまり力になれなかったらごめんなさい。

 

柳澤 その海外の情報が貴重なんです。今ではアメリカの情報は翻訳されて日本にも入ってくるようになりましたけど、ヨーロッパの、特に東欧圏の情報なんて、そうそう入って来ません。

 

ロシアン 私も2年前にビットコインを知ったときはビックリしました。すでに日本でもクリプトに投資する人が増えていたのに、ほとんどと言っていいほど日本語の情報はありませんでした。だから、私は英語やロシア語のサイトを読んで、翻訳するところから始めたんです。それをツイッターで発信するようにしたら、すごく感謝されるようになって、ますますクリプトにハマっていきました。

 

柳澤 それにしても日本語が完璧ですね! 何度も記事を読ませてもらっていますけど、下手すると日本人より文章がうまい(笑)。

 

ロシアン 実は初めて日本に来たのは14歳のときなんです。国際サマーキャンプという交流プログラムに参加して、富山県で1週間すごしたら、日本がものすごく好きになりました。そこから日本語の勉強を始めたので、ほぼ人生の半分を費やしています(笑)。ウラジオストクにある極東連邦大学の日本語学部にも進学して、大学生時代にも日本に留学させてもらいました。卒業後は、日本で働いてみたかったので、日本の商社に就職したんです。

 

柳澤 今はどういうお仕事をしているんですか?

 

ロシアン その商社のあとにプライベート・エクイティ・ファンド(PEファンド)に転職したんですけど、今年退職して今はクリプト系のコンサルティング会社で日本と海外のプロジェクトを繋ぐお手伝いをさせてもらっています。

「勉強しないのに投資する、というスタンスは不思議」

柳澤 2年前にビットコインに出会ったということは、PEファンド時代に知ったわけですね?

 

ロシアン 商社からPEファンドというまったく違う分野に移ったので、何か自分の強みを探さないと活躍できないと考えて、いろんな業界について調べました。そのなかで、たまたまブロックチェーンに詳しい知り合いや友達が何人もいたので興味を持って調べてみたんです。そうしたら、調べれば調べるほどクリプトの可能性を感じて。

 

柳澤 その友達はビットコインに投資をされていた方ですか?

 

ロシアン 投資家というよりもエンジニアですね。ビットコインについて、業界でいろいろな活躍をされているエンジニアの友達から知りました。ただ、初めてビットコインの話を聞かされたときは、難しい話ばかりでついていけませんでした(笑)。

 

柳澤 じゃあ、ロシアンOLちゃんさんは2年前からビットコインに投資を始めた?

 

ロシアン 最初に買ったのは2017年8月ぐらいです。ビットフライヤーさんとコインチェックさん、海外の取引所ですとPoloniexさんやKrakenさんなどに勉強のために口座を開いてメジャーなクリプトを買ってみました。でも、ほんの少し買って持っていただけ。

 

柳澤 8月から持っていたら、十分儲かったんじゃないですか?

 

ロシアン それが・・・本当に少ししか持っていなかったので、去年の確定申告で払ったクリプト関連の税金は10万円もいかないぐらいでした(笑)。

 

 

柳澤 でも、ロシアンOLちゃんさんはリサーチ力あるから、投資に生かしたらすごいリターンが得られそう。

 

ロシアン そのへんは「日本人って不思議だな」と思っているところです。リサーチに時間をかければ、クリプトへの投資は失敗しないと思います。でも、昨年12月にものすごく増えた日本の投資家はあんまり勉強していないイメージがあるので。だから、高値で買ってしまって損をしたり、変なトークンを買ってしまって騙されたりしているような感じがします。私がクリプトを知った2年前の日本のクリプトファンはものすごく賢くてリテラシーも高かったのに・・・。勉強しないのに投資する、という日本人のスタンスは私にとって、すごく不思議です。

 

柳澤 おっしゃる通りです。何もわからない人たちがドッと仮想通貨投資に流れ込んできて、コインチェック事件が起きて、「クリプトは終わった」と言っている。そうじゃないだろうと。今こそクリプトのリテラシーを高めるときなのかもしれませんね。

 

 

ロシアンOLちゃん

 

クリプトウォッチャー@crypto_russia

 

ロシア・ウラジオストク出身。14歳のときに国際交流プログラムで来日し、富山県で1週間過ごしたことをきっかけに日本語の勉強を開始。極東連邦大学日本語学部に進学した後も日本に留学。卒業後は日本の商社に就職。投資会社を経て、今年ブロックチェーンプロジェクトのコンサルティング業務を手掛けるベンチャー企業に転職。仮想通貨との出会いは’16年。’17年から少額で投資も開始。同時に、堪能な語学力を生かして、ロシアや欧州の情報をツイッターで配信し始めることに。現在は『BTC News』『Coin Choice』『FISCO』などで記事を執筆中。自身で「ロシアの仮想通貨情報をひたすら翻訳するブログ」(https://cryptorussian.blogspot.com/)も運営。

 

 

柳澤賢仁

 

柳澤国際税務会計事務所代表/柳澤総合研究所代表/税理士

 

慶應義塾大学大学院経済学研究科修士課程修了後、アーサーアンダーセン税務事務所、KPMG税理士法人を経て2004年に独立。独立後に支援したスタートアップのなかからすでに2社がIPO。起業家の海外支援やビジネスモデル構築、ベンチャーファイナンス、M&A、海外税務のアドバイザリー業務など幅広く手掛ける。主な著書に『お金持ち入門』(共著)、『資金繰らない経営』などがある。

 

柳澤国際税務会計事務所 代表
株式会社柳澤総合研究所 代表
税理士 

慶應義塾大学大学院経済学研究科修士課程を修了後、アーサー・アンダーセン税務事務所、KPMG税理士法人を経て、2004年に独立。「大きくなったあのベンチャー企業も最初はフリーランスに近かった」「フリーランスのひとの中に明日のスーパースターがいるはず」と、日々、起業家やスタートアップ、ベンチャー企業、ビジネスモデルを研究し、積極的に情報発信を行っている。

独立後に支援したスタートアップのなかから2社のIPO(株式公開)が実現(2016年現在)し、現在も起業家の海外進出支援やビジネスモデル構築、ベンチャーファイナンス、M&Aなど幅広い分野で支援を行う。

ベンチャー三田会発起人。第30回(平成19年度)「日税研究賞」(税理士の部)を史上最年少(当時30歳)で受賞。主な著書に『お金持ち入門』(共著)、『資金繰らない経営』などがある。

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著者紹介

連載仮想通貨×国際税務のプロフェッショナル/税理士・柳澤賢仁の「Crypto Currency」対談

 

 

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