今回は、日本語の熟語を簡単に英語に訳す方法について見ていきます。※本連載は、株式会社フェリシオンジャパン代表・奥村美里氏の著書『たった4時間でどんな相手とでも英語が話せる6つのルール』(かんき出版)より一部を抜粋し、どんな相手とでも英語で会話ができるように、「大人のための5歳児英語の基本の6つのルール」とその秘訣を紹介します。

熟語をひらがな言葉に言い換えると、英語に訳しやすい

 ルール5   熟語はひらがなに言いかえる

 

[図表]

イラスト:松本麻希

 

子どもと大人の語彙は圧倒的に違います。

 

なかでも、大人に成長するにつれ使用頻度が増えてくるのが漢字二文字以上で構成されている「熟語」です。

 

たとえば、「おかずやごはんをならべてね」といえば幼稚園児にも通じますが、「配膳してください」では伝わらないですよね。

 

誤解を恐れずに言えば、カンタンな内容でもあえてむずかしく表現しているのが「熟語」かもしれません。

 

大人になるにつれ、いわゆる二字熟語だけではなく四字熟語も多く使うようになります。

 

「試行錯誤」とか「自業自得」といった四字熟語はもちろん、「就職活動」「検査入院」というような一般的な言葉もあります。

 

使いこなせればとても便利なのですが、英語においては、これらの熟語はやっかいものです。

 

というのも、どうしても頭の中で、日本語の熟語をそのまま表す英熟語を探そうとしてしまうから。

 

ぴったり当てはまる英語はなかなか見つからないし、そもそも日本語ならではの概念なら、それにふさわしい英語は存在しないでしょう。

 

ですから、実際の会話では、頭の中で対応する英熟語を探している時間がもったいないわけです。

 

そこでおすすめなのは、子どもにもわかるように熟語をひらがなで言いかえること。

 

たとえば、

 

・配膳してください→おかずやごはんをならべてね。

・フラれたのは自業自得だ。→フラれたのは、僕のせいだ。

 

つまり、「ひらがなに言いかえる」のがコツ。そう考えれば、とてもカンタンですよね。

言葉の本旨を考え、子どもにも通じる言葉に言い換える

では、ここで練習問題です。下記をカンタンな日本語にして、そのあと英文にしてみてください。

 

・彼は彼女を全身全霊で愛した。

 

 ヒント 

 

・「全身全霊」をそのまま訳そうとしないでくださいね。

・伝えたいことは何かを考えてカンタンな日本語に言いかえましょう。

 

答え
彼は彼女をとても愛していた。
He loved her very much.

 

[解説]

 

loveという単語が浮かばなかったら、likeでもOKです。「全身全霊=とても(very much)」と変換できさえすればすぐに訳せますね。

 

もう1つ、練習してみましょう。

 

・今年は暖冬だ。

 

「暖冬」という言葉は子どもに通じますか?

カンタンな言い方を考えてみましょう。

 

答え
今年の冬は暖かい。
This winter is warm.

 

 ヒント 

 

「暖冬」をカンタンに言い表すと「冬が暖かい」ことですから、一気に英語に言いかえやすくなりますね。熟語を子どもにも通じる言葉に変える習慣を身につけましょう。もし、warmが思いつかなかったら「寒くない」not coldでもOK。

 

熟語にまどわされずに、どんなときでも「そもそも何が言いたいのか」を考える習慣をつけていきましょう。

 

 Point 

むずかしい熟語もひらがなで言いかえるだけでカンタンに!

 

 

奥村 美里

株式会社フェリシオンジャパン代表

 

イラスト:松本麻希

たった4時間でどんな相手とでも英語が話せる6つのルール

たった4時間でどんな相手とでも英語が話せる6つのルール

奥村 美里

かんき出版

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