今回は、初心者が英会話をスムーズにする「大胆な省略」という手法を見ていきます。※本連載は、株式会社フェリシオンジャパン代表・奥村美里氏の著書『たった4時間でどんな相手とでも英語が話せる6つのルール』(かんき出版)より一部を抜粋し、どんな相手とでも英語で会話ができるように、「大人のための5歳児英語の基本の6つのルール」とその秘訣を紹介します。

「何が言いたいのか」を考え、大胆に省略する

 ルール3   大胆に省略する

 

 

イラスト:松本麻希

日本人は「なんとなく」「こんな感じでよろしく」というような回りくどい言い方を多用しがちですが、それを英語で表現しようとするとキリがありません。

 

そこでおすすめしたいのが「大胆に省略する」こと!

 

英語学習者に声を大にして言いたいのが、完璧主義はやめましょう! 英語を学習している方はニュアンスにこだわる方がとても多いです。でも、最初からパーフェクトに伝えようとすると口を開くまでに、長く時間がかかり、しゃべれないまま話題が次に移っていったりします。

 

なので、最初からすべてを伝えようとせず、まずは「7割」をめざすこと。「7割」伝えられるようになったら、「8割」「9割」と徐々に上げていけばOKです。

 

そのためには、次の2つのポイントを心がけてください。

 

ポイント1 省略しても意味が通じる部分は大胆にカット!

ポイント2 「そもそも何が言いたいのか?」だけを考える

感情的な要素が盛り込まれた文章も、つきつめると…

実際に例文を使って練習してみましょう。

 

・あんなヤツ! 私のことなんてこれっぽっちも理解してくれないんだから!

 

 ヒント 

 

「あんなヤツ」とか「私のことなんて」「これっぽっちも」「してくれない」という感情的な要素が満載の一文ですね。

 

では、これらの要素を省いて、まずは「そもそも何が言いたいのか」だけに集中してみましょう。すると、次のようにわかりやすい文章が浮かび上がります。

 

答え

彼は私のことを理解していない。
He doesn't understand me.

 

[解説]

 

まずは「7割」伝わりましたね!

 

このあとに、「8割」「9割」まで伝えるためには、先ほど省略した要素を加えていってもいいでしょう。「これっぽっちも=まったく(not at all)」「あんなヤツ=私は彼が嫌いだ。(I hate him.)」を付け加えてみましょう。すると、次のような文章になります。

 

答え

彼は私のことをまったく理解していない。私は彼が嫌いだ。
He doesn't understand me at all. I hate him.

 

最初につくった英文に細かい要素が加わりましたね。

 

まずは意味が伝わる「7割」をめざしましょう。そのあと、余裕があれば残りの要素を足していけばいいのです。

 

ではもう1つ、練習してみましょう。

 

・ごめんごめん、今日予定入っちゃった! やっぱり会うの、来週にしてくれない?

 

 ヒント 

 

これも、「やっぱり」という部分にまどわされないでくださいね。それから、「予定」ってどんな単語を使えばいいの?と思った方もいたかもしれませんが、まずは意味を考えましょう。

 

要するに、「ごめん、今日会えない。来週会えるかな?」ということが伝わればいいので、下記のようになります。

 

答え

I'm sorry, I can't see you today. Can I see you next week?

 

 Point 

 

意味は7割伝わればOK。

 

 

奥村 美里

株式会社フェリシオンジャパン代表

 

イラスト:松本麻希

たった4時間でどんな相手とでも英語が話せる6つのルール

たった4時間でどんな相手とでも英語が話せる6つのルール

奥村 美里

かんき出版

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