本連載では、海外移住に関する情報や、現地のインターナショナルスクールなどでの子女教育についてご紹介します。今回は、タイのインターナショナルスクールのひとつ、AISBについて見ていきます。※本連載は、小峰孝史が監修、OWL Investmentsが執筆・編集したものです。

バンコクにあるインターナショナルスクールは約160校

OWL Investmentsでは、日本人の移住先として香港とともに東南アジア(特にタイのバンコク)をお勧めしています。以前、香港のインターナショナルスクール事情についてご紹介したことがありますが、バンコクのインターナショナルスクール事情はどうでしょうか?

 

今回は、バンコクの日本人エリアに近いAustralian International School of Bangkok(AISB)を訪問し、校長先生にお話をうかがいました。

 

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OWL:バンコクにはインターナショナルスクールがとても多いですね。

 

AISB:はい。バンコクにはインターナショナルスクールが約160校もあります。バンコクにあるインターナショナルスクールの団体として、International School Association of Thailandという団体があります。当校も含め137校が加盟していますが、この団体に加盟していないインターナショナルスクールもあります。

 

OWL:他のインターナショナルスクールと比較して、AISBの特徴はどこにあるのでしょうか?

 

AISB:やはり、教員の質だと思います。当校の教員は、英国、オーストラリア、ニュージーランド、米国、南アフリカ出身の英語のネイティブスピーカーです。そして、それぞれの国で教員資格を得たうえで、タイでも資格を得ています。

 

OWL:インターナショナルスクールでコスト削減をしようとすると、どうしても教員の質を下げて給与を抑えることになりがちですが、それだけ教員の質にこだわっているのは素晴らしいですね。

 

AISBの校長先生。スポーツ施設見学時に撮影。
AISBの校長先生。スポーツ施設見学時に撮影

国際性の高さが特長のスクール「AISB」

OWL:インターナショナルスクールの場合、どういった国の生徒たちが中心なのかによって、クラスの雰囲気もかなり違ってくると思います。AISBの場合、クラスの中で各国の出身者の比率はどうでしょうか?

 

AISB:両親の国籍が異なっている生徒や複数のパスポートを持つ生徒も多いため、生徒の国籍を厳密に出すことは難しいのですが、おおよその国籍は以下のようになります。

[図表]AISBの生徒の国籍

 

OWL:なるほど、インターナショナルスクールは、どこでも、そのスクールのある国の生徒(日本のインターナショナルスクールであれば日本人生徒)の比率が高くなりやすく、結果的に国際性が乏しくなることが多いように思います。でも、AISBの場合、タイ人が25%程度で、全体的にみて国際性が高いと感じます。

 

OWL:日本人は、国別にみると、タイ人の次に多いようですね。

 

AISB:はい、そうですね。でも、日本人の生徒の場合、4、5年で帰国してしまう生徒が多いのが残念です。これは日本人に限らず、欧米やオーストラリアから来た生徒も同じですが・・・。それに対して、両親の国籍が異なる生徒のうち、母親がタイ人・父親がタイ人以外という生徒の場合、より長く在籍する傾向があります。

英語に不慣れな生徒でも安心な、万全のサポート体制

OWL:日本人が比較的多いですが、入学手続などの日本語サポートといった、事務局としての支援はありますか?

 

AISB:入学手続など、事務局としての日本語サポートは残念ながらありません。

 

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OWL:日本人の生徒の場合、入学時点では英語が得意でない生徒も多いと思います。そうした生徒向けのサポートどうでしょう?

 

AISB:他のインターナショナルスクールにもあると思いますが、英語を母国語としない生徒のためのEnglish as Additional Language Course(EALコース)を、通常の授業とは別に受講することができます。

 

OWL:EALコースを受けている英語がまだ得意でない生徒も、通常の授業に出席するということですが、通常の授業についていくのは難しくないでしょうか?

 

AISB:通常の授業が難しい場合、Teaching Assistant(TA)がサポートします。各クラス15人までという少人数なうえに、各クラスに、担当の先生、Teaching Assistant(TA)、Nanny(お手伝いさん)がいます。Teaching Assistant(TA)は、欧米の大学を卒業したタイ人です。

 

OWL:TAとNannyは何をするのでしょうか?

 

AISB:TAは勉強面の様々なサポートを、Nannyは主に部屋の清掃などを行います。では、実際に教室を回りながら、見てみましょう。

 

OWL:教室に入るときに靴を脱ぐのですね! それだけでなく、施設が非常にきれいなことにも驚いています。

 

AISB:(教室内の生徒を示しながら)彼は2ヵ月前に入学した日本人生徒ですが、授業中、TAが隣の席に座ってサポートしています。

 

OWL:英語でノートをとるのが難しい生徒には、TAがノートをとるサポートもしてくれるのですね。EALコースと合わせ、TAのここまで徹底したサポートがあるなら、日本人生徒が入学しても安心な気がします。

テーマを選定し、生徒が自発的に学んでいくシステム

OWL:このクラスでは、パプアニューギニアのことをいろいろ勉強しているのですね。

 

AISB:はい。いまはクラスごとに特定の国を決め、その国について皆で調べるといった形で勉強しています。このクラスでは、パプアニューギニアの言語、通貨、国旗、旅行、音楽、スポーツ、衣類、食べ物などについて調べています。

 

AISBの教室と生徒の様子
AISBの教室と生徒たちの様子

 

OWL:日本の教育システムでは科目ごとのカリキュラムに沿って勉強していきますが、テーマを選定して生徒が自発的に学んでいくというシステムは、自発的に勉強しようという生徒にとって、非常に興味をかきたてる仕組みだと思います。ですが、生徒の親にとっては、自分の子どもが何の勉強をしているのか分かりにくいということはありませんか?

 

AISB:いま、クラスでどういう勉強をしているのかなども含め、生徒の親とは緊密にコミュニケーションをとっています。質問や要望があれば、いつでも聞きますよ。

 

OWL:なるほど。

 

AISB:当校では施設を充実させることに力を入れています。この校舎から徒歩5分くらいのところにスポーツ施設などの建物もあるので、見に行きましょう!

 

OWL:プールと運動用のフィールドが並んでいて、とても充実していますね。

 

AISB:バンコクではほぼ1年中水泳ができますから、プールには力を入れました。水泳のコーチもいますよ。

 

AISBのスイミングプールと水泳の先生
AISBのスイミングプールと水泳の先生

 

AISB:この建物には、科学実験などの特別教室もあります。ここでは、ロボティクスの授業などをやります。生徒たちは自分たちで工夫してロボットを作っていきます。・・・そしてここでは、漫画の描き方を先生が教え、生徒たちが漫画を自分で描いています。

 

OWL:本校舎で見た国についてのプレゼンテーションもそうですが、コンピュータ、漫画など、自分の考えをどう表現するかについて力を入れていますね。

 

漫画を通じて表現を学ぶ生徒たち
漫画を通じて表現を学ぶ生徒たち

 

OWL:施設もスタッフも充実していることに驚きました。今日は、ご案内くださり、ありがとうございました。

 

★訪問を終えて

 

インターナショナルスクールと聞くと、英語だけの授業にいきなり入ってもついて行けないのではないか、そもそも入学準備すらできないのではないか・・・といった不安を持つ方もいらっしゃるかもしれません。

 

しかし、入学手続なら弊社OWL Hong Kong Limitedがお手伝いできますし、入学後は学校に手厚いサポート体制が整っています。日本からバンコクに移住されるお客様にお勧めしたいスクールだと感じたインタビューでした。

 

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