香港の街をスイスイ移動!世界的配車サービス「Uber」活用例

タクシー業界保護のため、日本ではまだ浸透しているとはいえないスマホアプリによる配車サービス「Uber」ですが、世界的な認知度は高く、すでに多くの場所で活用されています。もちろん香港も例外でなく、快適性・利便性が高いそのシステムは、多くの人たちに周知されています。今回は、英語と中国語が混在するという独特な環境の香港において、Uberの使い心地を実例を通じて紹介します。※本連載は、小峰孝史が監修、OWL香港が執筆・編集したものです。

スマホアプリを使った配車サービス「Uber」

香港には、空港から市内中心地へ向かう電車(エアポートエクスプレス)や、市内を縦横に走る地下鉄(MTR)がありますが、いずれも速くてきれいです。ただし、MTRが走っていないエリアの移動手段は、必然的にタクシーとなります。

 

都心の赤色タクシーの場合、料金は初乗り料金23香港ドル=約320円程度と、日本に比べてかなり安価なのですが、車両のほとんどが(体感で95%以上)タクシー専用車のトヨタ・コンフォートで、古びていることも多く、あまりきれいとはいえません。それに、行先の地名を英語で言っても通じないこともあるなど、快適で便利とはいいにくい状況です。

 

そんなときに便利なのが、スマホアプリを使った配車サービスの「Uber」です。日本ではタクシー業界保護のために活動が制限されており、利用経験者はあまり多くないと思いますが、香港ではどうでしょうか?

英語名称・中国語名称の双方が使えるので便利

香港の地名や建物名は、たいてい、英語の名前と中国語の名前の両方が付いています。エアポートエクスプレス香港駅の上に立つ、香港島で一番高いビルは、International Finance Centre (IFC)・国際金融中心ですし、MTRのAdmiralty(金鐘)駅の上に立つビルは、United Centre・統一中心だったりします。この辺りは、よく行く人であれば、英語名称も中国語名称も覚えていそうですね。

 

しかし日本人の場合、英語名称と中国語名称の両方を覚えている人ばかりではないでしょう。たとえば、香港島の中心部に近い「ションワン」の中国語表記が「上環」であることは覚えていても、英語表記の「Sheung Wan」までは覚えていなかったり、逆に、香港島の西側にあり欧米人向けのバーやビストロの多い「ケネディタウン」の英語表記が「Kennedy Town」であることを知っていても、中国語名称が「堅尼地城」であることまでは知らない人が多いのではないでしょうか。

 

ですがUberは、行先(地名、建物名、通りの名前)を入力するとき、英語表記・中国語表記(漢字表記)のどちらも受け付けてくれるので、片方しか覚えていなくても大丈夫です。

 

今回は、弊社オフィスの「大業大廈(Tai Yip Building)」から、香港島の山の上にある「陽明山荘(Park View)」まで行ったときの例をあげてみます。

 

「大業大廈(Tai Yip Building)」は漢字入力しにくいので英語で入力、「陽明山荘(Park View)」は漢字入力しやすいので漢字で入力してみました(ちなみに「大廈」は「たいか」と打ち込めば出てきます)。

 

英語表記と中国語表記が混在していてもきちんと認識する。
[図表1]乗車地点と行き先を入力したUberの画面
 
英語表記と中国語表記が混在していてもきちんと認識する。

乗りたい車を「一般車・高級車・大型車」から選べる

乗る場所と行先を入力すると、一般車をシェアするUberX、ハイヤー、大型車のUberXLのうち、何に乗りたいか聞かれます。

 

 

筆者の場合は、わざわざハイヤーを選ぶことはなく、UberXを選択しています。UberXでも十分きれいな車が多いからです。しかし、値段は大差ないので、ハイヤーを選んでもいいでしょう。

 

今回もUberXを選択したところ、偶然ハイヤーとマッチングされました。追加料金なしで高い車に乗れるのでラッキーです。たまにはこんなこともあります。

 

 
[図表2]マッチングが表示されたUberの画面

オフィス前までUberに来てもらい、乗車

乗車地点を弊社オフィスのビルの目の前で指定したところ、2分後に来るとのこと。すると、手元の携帯電話が鳴り、ハイヤーからまもなく到着するとの連絡が入りました。「オフィスにいるので、すぐに降ります」と言って電話を切り、外に向かいます。運転手によっては、こんなふうに電話をかけてくることもあります。

 

車は、Tesla Model Sでナンバープレートが「MRXXL」とのこと。すでにビルの目の前に止まっていました。今回はハイヤーだったため、普段のUberXより少しいい車でしたが、UberXでも十分満足できる車が配車されます。

 

以前、Uberの運転手と車内で話したことがあります。

 

OWL:(UberXLに乗ったところ、トヨタのアルファードだったので)いい車を使っていますね。アルファードは高いでしょ。

 

Uber運転手:タクシーのライセンスは高いから。ライセンスを買うくらいなら、いい車を買ってUberをやるほうが賢いよ。

 

香港のタクシーライセンスは、数が決められているため、格好の投資対象となっているのです。そして、2015年5月には、725万香港ドル(当時のレートの1香港ドル=15.5円で換算して、約1億1300万円)に達しました。

 

 
[図表3]香港のタクシーライセンスの価格推移

 

確かに、運転手の立場から見るなら、大金を出してタクシーライセンスを買うくらいなら、その分車にお金を使ってUberをやるほうが賢いという考えもよくわかります。

到着予定時間が表示されるのも便利・安心

タクシーに乗っていて一番イライラするのは、渋滞にはまったときではないでしょうか。Uberの場合は、到着予定時間が表示されるため、そんな気分も緩和されます。

 

 
[図表4]到着予定時間が表示されるUberの画面

支払はカードで完了、領収書はメールで受領

香港のタクシーは、60香港ドル程度の料金で500香港ドル札を渡すと、悪びれることなく「お釣りがありません」という運転手もいます。

 

しかし、Uberはカード決済なので、現金の支払が不要です。これは非常に楽です。筆者は以前、台北でホテルから台北空港に行く際にUberを利用しましたが、タクシー代にいくら分の台湾ドルを残すべきか悩まずにすみ、助かりました。海外旅行や出張は、タクシーよりUberのほうがおすすめです。

 

また、領収書の点でもUberのほうが圧倒的に便利です。タクシーの領収書は小さい紙で渡されるため紛失が心配ですし、何度も乗ると、どれがいつの領収書なのか、わからなくなってしまいがちです。

 

しかしUberの場合は、日付・乗車時刻・降車時刻・どこからどこまで乗ったか・ルート・ドライバーの氏名まで、全部記載された領収書がメールで送られてくるので、そんな心配もありません。

日本も解禁しないと、世界の潮流から取り残される!?

日本人は、日本のタクシーを「(高いけれど)きれいで使いやすい」と評価しているようですが、外国人はそうは思っていません。実際に、筆者が日本に帰国した際、タクシーで次のような会話をしたことがあります。

 

【その1】

OWL:丸ビルまでお願いします。

運転手:仲通りの側でいいですか?

OWL:ええと、そちら側ではなくて・・・。

 

【その2】

OWL:丸ビルまでお願いします・・・(あれ、おかしいな?)・・・丸紅じゃなくて丸ビルですよ!

運転手:すみません!

 

【その3】

OWL:恵比寿ガーデンプレイスまでお願いします。

運転手:すみません、行き方がわからなくて・・・。指示していただけますか?

 

外国人のお客さんの場合、運転手とこういった会話ができません。このままでは、日本は世界から取り残されてしまうのではないでしょうか。2020年の東京五輪までにUber解禁を考えてもいいのではないか。そのように思っています。

 

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OWL香港 マネージング・ディレクター
弁護士

東京大学法学部卒業、オックスフォード大学経営大学院修了(MBA)
米系法律事務所(Sidley Austin法律事務所)の東京オフィス・香港オフィスで勤務。日系大手法律事務所(TMI 総合法律事務所)所属中、香港の C.P.Lin 法律事務所に駐在。2018年より現職。主として日本企業や日本の富裕層向けに、日本の税法等の法令を踏まえつつ香港の税制上のメリットを生かすよう、アドバイスを提供している。

著者紹介

OWL香港は、香港を含むアジアで既にビジネスを展開している企業経営者、これからアジア展開をしていきたい企業経営者、香港で暮らしていきたい方々に対し、香港及び中国本土における会社設立・管理、会計業務受託、ビザ取得コンサルティング他、各種ビジネスの支援を行う。

以下のインベストメントバンク出身者・弁護士が取締役を務める。

本名 正博 氏  マネージング・ディレクター
東京大学教養学部卒業
野村證券及び米大手投資銀行ゴールドマン・サックスにて、日本、香港、中国における企業の上場実務、M&Aを経験。企業オーナー、投資家に対して、国境を超えたタックスメリットのあるストラクチャー構築を支援。 2015年、OWL Hong Kong Limitedを設立し、富裕層・企業オーナー向けに、香港・東南アジアを活用したタックスメリットのあるストラクチャー構築を支援している。

小峰 孝史 氏  マネージング・ディレクター・弁護士
東京大学法学部卒業、オックスフォード大学経営大学院修了(MBA)
米系法律事務所(Sidley Austin法律事務所)の東京オフィス・香港オフィスで勤務。日系大手法律事務所(TMI 総合法律事務所)所属中、香港の C.P.Lin 法律事務所に駐在。2018年より現職。主として日本企業や日本の富裕層向けに、日本の税法等の法令を踏まえつつ香港の税制上のメリットを生かすよう、アドバイスを提供している。

http://www.owlhongkong.com/

著者紹介

連載富裕層向け海外移住サポートの専門家&弁護士が香港から解説!現地の最新投資事情

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