スタッフに「身内」を使うことは避けたほうが無難
開業時に必要なスタッフの数は、歯科医院の規模にもよりますが、当初は最低限の人数(受付、歯科助手、歯科衛生士各1人ずつ)になります。あまり多すぎると、人件費がかさんでしまうので、実質的に必要な人数を考えてください。
受付は医療事務、歯科助手は民間の歯科助手の資格を持っているとベターですが、なくても採用後の教育で育てることは可能です。資格がなくてもよいことから、受付や助手に家族(妻など)に手伝ってもらう先生もいらっしゃいます。この場合、人件費は大幅に抑えられるため、名案のように思われがちですが、注意をする必要があります。院長夫妻の性格などにもよりますが、院長の身内がいることでほかのスタッフが萎縮し、雰囲気が悪くなる可能性もあるからです。
スタッフの求人方法はさまざまですが、一般的には次のような選択肢が挙げられます。
①ハローワーク(公共職業安定所)
②求人誌・求人情報サイト・新聞
③新聞の折り込み求人広告
④無料配布の求人情報誌
⑤歯科衛生士学校・専門学校
⑥ホームページでの求人
専門スタッフは「求人サイト」や「求人誌」などで探す
まず、①ハローワークは無料というメリットがありますが、歯科衛生士のような専門職を見つけるのは、やや難しいかもしれません。
②書店で販売している求人誌や新聞の求人広告に求人募集を載せたり、全国の求人情報を掲載しているサイトに登録するという方法もあります。新聞の折り込み求人広告の場合は地域を限定して利用します。最近はwebサイトにも掲載してくれます。専門職というよりは、パート職員の募集などに効果が期待できます。
求人誌は最近部数が落ち込んでいるので、料金も安い「グッピー歯科医師求人」(http://www.guppy.jp/dds/)などの求人サイトを選択する例が増えてきました。業種別に分けて掲載されることが多く、専門職の募集には適していると思われます。
③の折り込み求人広告は、新聞などに比べると掲載料金が安くなります。④の最近よく見かける無料配布の求人情報誌も、掲載料が低額なので、検討してみてもよいでしょう。
⑤の歯科衛生士学校・専門学校に直接求人を出して、卒業生を採用する方法もあります。ただし、募集時期に制約があり、開業時にちょうどよいタイミングで採用できるとは限りません。
すでに完成していれば、⑥の自分の歯科医院のホームページでも求人広告を出しましょう。最近は、求職者がホームページを見て応募を決めるケースが多くなりました。私のクライアントにも、歯科衛生士の応募が多い歯科医院があります。この医院のホームページを見ると、スタッフの歯科衛生士さんが活き活きと働いている様子がホームページから感じ取れ、これを見た衛生士さんは応募したくなるようです。