本人や階下入居者から連絡が来たら、すぐに対応を
▼入居者の過失の場合
入居者の過失というのは、バケツこぼしや、洗濯機水栓に物をぶつけて漏水してしまったなど、設備の老朽化や雨漏りと違い、大家さん側に過失が無い漏水です。ほとんどが、本人や階下入居者からの連絡で発覚します。
◆クマの対処法
①階下入居者等から連絡が来たらすぐに上階入居者へ連絡
原則として賃貸物件の借主は、保険(個人賠償・借家人賠償)に加入しているので、過失を隠そうとしている雰囲気であれば「場合によっては保険が使えることがありますよ」と伝えると、安心して返答してくれます。
②漏水有無の判断
上階入居者へ連絡した結果、水をこぼした事実が判明した場合は、状況確認のアポを取り対応します。
水をこぼした覚えがないと言われた場合には、雨漏り・排水・給水の漏水も疑うことになりますが、なかには本人が外出した後に洗濯機の給水管が外れている場合もあります。
換気扇が正常に作動しないと、結露が発生するケースも
▼その他
漏水とは異なりますが、似たような現象で「結露」の問題があります。構造上の問題であれば新築後1年経過したくらいに分かるものですが、何年もしてからの結露発生は換気の問題であることが多いです。
◆クマの対処法
①換気口出口の確認
マンションのように気密性が高い建物で換気扇が正常に作動していないと結露が発生することがあります。換気扇の作動音がするので、一見故障が無いように感じてしまうのですが、実は共用廊下側の外気に排出する排気口部分が詰まっていることが多くあります。
②換気口の清掃
油汚れやホコリで、排気口部分に汚れが詰まっているので、排気口を外して汚れを落とします。喫煙者が住んでいたり、油料理を多く作ったりする部屋は要注意です。排気口表面からはわかりにくいですが、裏側の網状部分が目詰まりしているものです。
この作業で結露が改善したことが何度もあります。また、異常な結露をもたらした原因として、排水管内の真空状態を改善して流れをよくする「ドルゴ通気弁」が外れていたことがありました。「室内の壁の中」にドルゴ通気弁が設置されているのですが、これは、何らかの理由で通気弁のキャップがとれて、下階のトイレや風呂からの水分が壁の内側に充満していたことが結露の原因でした。