前回は、日本の不動産市場とは異なる、ハワイの中古物件と借地権付き物件について説明しました。今回は、日当たりよりも「眺望」が重視される理由を見ていきます。

南向きのシティビューより、北向きのマウンテンビュー

日本人は不動産を選ぶ際に日当たりを重視する傾向が強く、マンションでも一戸建てでも南向きが好まれ、南向きの土地や住戸のほうが高く取引されます。

 

しかし、ハワイでは方角によって価格にあまり差はありません。南向きというだけで人気が高かったり、価格が高くなるわけではないのです。

 

むしろ、ハワイは日差しが強いため、北向きで山からの風が心地よい物件を好んで選ぶ人もいます。特にワイキキは北西から南東に細長く広がっているエリアなので、さえぎるものがなければ北向きでも朝日が入ります。

 

ハワイの不動産で最も重要なのは眺望です。眺望によって不動産の価値が大きく左右されるのです。

 

一般に、南向きのシティビュー(窓から街並みしか見えない)よりは北向きのマウンテンビューのほうが好まれる傾向があります。西向きであっても西日を気にすることはなく、オーシャンビューやサンセットがきれいに見えると価値が高くなります。

 

一番価値が高いのは、庭先がビーチのビーチフロント

このように「海が見える」というのは、眺望の重要なポイントです。ただ、「海が見える」と言っても3種あります。

 

一番価値が高いのは、庭先がビーチになっている「ビーチフロント」です。

 

ハワイでもビーチのある海岸はそれほどなく、海と空と自宅の庭が一体になっている「ビーチフロント」は希少性が非常に高いのです。基本的に一戸建てに限られ、最低でも500万ドルくらいから、ハワイ随一の高級住宅地であるカハラであれば2000万ドル以上はします。

 

次に価値が高いのが「オーシャンフロント」です。目の前が海という物件で、一戸建ての他コンドミニアムもあります。これも立地が限られ、コンドミニアムの場合は築50年以上という物件が珍しくありません。それでも現地を見学し、窓から外を見ると「わーっ、いいな!」とおっしゃる方がほとんどで、着実に値上がりしています。

 

最後が「オーシャンビュー」で、窓から海が見えるものです。ビルの間から海が少しのぞいているものは「パーシャルオーシャンビュー」といいますが、あまり希少性はありません。

改訂版 ハワイ不動産攻略完全バイブル

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冨吉 範明, タカ 河野

幻冬舎メディアコンサルティング

海外への資産分散は、富裕層がポートフォリオを考えるうえでもはや常識となり、その中でさまざまな海外不動産の購入が空前のブームとなっています。 しかし、国ごとの固有のリスクや言語の問題など、日本人が海外不動産を購入…

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