今回は、ビットコインが「管理者不在」でも流通する理由を説明します。※本連載では、ビットバンク株式会社・COOの三原弘之氏の監修による書籍、『マンガでわかる ビットコインと仮想通貨』(池田書店)より一部を抜粋し、仮想通貨を支える「ブロックチェーン」とはそもそも何なのかを詳しく説明します。

ブロックチェーンで実現した「管理者不在」の運営形態

円やドルなどの法定通貨は、国によって管理されています。具体的には、中央銀行が発行量を管理し、景気動向によって金利をコントロールします。

 

一方、ビットコインには管理者がいません。そこがビットコインの大きな特徴の一つであり、ブロックチェーンによって実現した新しいお金の運営形態でもあります。

「ルールを守らざるを得ない」仕組みが構築されている

管理者不在でもきちんと流通する理由は、ビットコイン運用のルールが守られているからです。ルールとは、例えばビットコインをやり取りする方法、やり取りを記録する方法、記録に対する報酬、将来的なビットコインの流通量などです。ルールが「守られている」というよりは「守らざるを得ない」といった方が正しいかもしれません。

 

ユーザーやマイナーの中には、ルールを破り、不正によって得しようと考える人もいるでしょう。しかし、ブロックチェーン内は、いわば複数のユーザーとマイナーがルールに沿った取引が行われているかどうか相互チェックしている状態です。そのため、改ざんしたデータをつくってもネットワークで拒否されます。つまり、運用の監視役となる管理者はいませんが、ユーザーやマイナーがそれぞれ監視役をはたしています。

 

円やドルの監視は中央銀行が行っていることを考えれば、そこが法定通貨との大きな違いなのです。

 

[図表] ビットコインと法定通貨の違い

●本書は仮想通貨・ブロックチェーンの情報提供を目的として書かれたものです。投資の最終判断は、ご自身で行っていただきますよう、お願いいたします。
●本書の掲載内容に関しては細心の注意を払っていますが、投資状況は様々です。本書提出内容に従って投資を行い、損失を出した場合も著者及び出版社はその責任を負いかねます。
●本書は特定の取引所、金融商品を勧めるものではありません。
●本書は特に明記しない限り、2017年11月27日の情報に基づいています。
●商品価格は日々変動しており、それに伴う情報にも変更がある場合があります。

マンガでわかる ビットコインと仮想通貨

マンガでわかる ビットコインと仮想通貨

三原 弘之

池田書店

価格の高騰で注目が集まるビットコインですが、金融業界に革命を起こす新たなしくみなだけに色々なリスクもあります。 本書では、これから私たちの生活を変えようとしているビットコインが何なのか? 儲かるのか? 危なくな…

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