企業自ら仮想通貨を発行し、資金調達をする「ICO」
さて、いよいよ実践です。
必要なのは実際の仮想通貨のチャートです。株式投資のチャート分析と同じ要領で、勝てる例として、ひとつずつ解説していきます。
本書『仮想通貨 爆速で「億り人」になる最強投資戦略』では、全部で10パターンのチャート分析を用意しました。ビットコインを中心に解説し、イーサリアムの仮想通貨のチャートも、解説しています。
その前に、もう少し詳しく、ビットコイン以外の、現在の仮想通貨の状況についてお話しておきましょう。
企業が自ら新しいコイン、仮想通貨を発行し、それによって資金調達をする。これがICOですが、COMSA(コムサ)が日本の新しい通貨第1号で、Zaif(ザイフ)という仮想通貨取引所が発行しています。
Zaif の運営会社は、テックビューロ(未上場)。テックビューロはICOで資金調達するベンチャー企業のためのプラットフォームをつくり、トークン(新しい通貨のこと)を発行した。それがCOMSAです。
世界中でICOが始まっていますが、COMSAはその中で世界第6位ほどの資金調達規模でした。
名古屋証券取引所のセントレックスに上場しているオウケイウェイヴ(OKWAVE)という企業がICOを計画していますが、同社は2016年4月にテックビューロと資本・業務契約を結びました。さらに2017年11月に、OKWAVEはICOの取り組みにおいて関係性を強化するため、追加出資をしています。
最終的にOKWAVEのICOがどこで行なわれるかは確定情報がありませんが(2018年2月現在)、早い時期に発行する可能性があるという噂があります。
オウケイウェイヴの株も上がり始めています。
株でいう新規公開する時の公募増資「プレトークン」
仮想通貨では、ICOをする場合にホワイトペーパーというものを作成します。株でいえば発行条件などが記された投資目論見(もくろみ)書のようなものです。ホワイトペーパーを提出し、
「我々はこういう趣旨で新しい通貨を発行します」
と発表するわけです。
この新しい通貨をトークンと呼びますが、例えば50億円を目標とする場合、発行前プレセールを行ないます。これをプレトークンと呼び、プレトークンが終了したらクラウドセールを行なうことになります。このクラウドセールがトークンを発行するための公募に該当します。
株でいえば新規公開する時の公募増資と同じです。
COMSAの場合、クラウドセールのトークンを発行した時は1コインで2000円でした。その後急落して、100円台で取引されています。急落した後、値段がパッと上がった。しかしその後、下落しています。
前述したように、ビットコインで利益を得るには、チャート分析が最大の決め手になります。何しろ株と違って足が凄く早いのです。そのためチャートも基本は分足を見るのがいいでしょう。
株価のスピードに比べて10倍ぐらい速いため、分足と平行して、時間足を見ます。一番長い足は、日足で十分でしょう。
ビットコインでは、後ほど実際に分足や時間足を中心にチャート分析をします。