前回に引き続き、エネルギービジネスとブロックチェーン活用の実現までのステップを説明します。今回は、ブロックチェーンの活用で進展する「新たなビジネス」について見ていきましょう。※本連載は、一般社団法人エネルギー情報センターの理事で、エネルギーとビジネスに関する執筆・講演活動なども行う江田健二氏の著書、『ブロックチェーン×エネルギービジネス』(エネルギーフォーラム)より一部を抜粋し、ブロックチェーンとエネルギービジネスの組み合わせが持つ可能性と、「越えるべき壁」について見ていきます。

「2030年以降」にやってくるサードステップ

前回の続きです。サードステップでは、次のような取り組みがあります。

 

①再生可能エネルギー普及に向けた取り組み(新しい環境価値の創出)。

②電力のPeer to Peer(P2P、ピアツーピア:個人間)取引。

③消費者とエネルギー市場の直接取引。

 

サードステップでは、今まで存在しなかったもの、無理だと考えられていたものがブロックチェーンを活用することで新しいビジネスとして花開きます。なかなかイメージしづらいですが、これまで不可能だったことや概念的に飛躍し過ぎに思えることが、どんどん実現する時代ともいえます。

 

エネルギー業界でいうと、①は「再生可能エネルギー普及に向けた取り組み(新しい環境価値の創出)」、②は「電力の個人間取引」、③は「消費者のエネルギー市場への直接取引」です。

電力の個人間取引など、新たなビジネスモデルが誕生

サードステップが実現するころには、私たちはブロックチェーンでできること、できないことを理解しているでしょう。

 

加えて、IoT・EV・無線充電も一般に普及しています。現在とはまったく違うビジネスモデルから収益を上げるエネルギー企業が生まれます。新しいビジネスを推進していくために、今までとは異なった資金調達手段であるICO(アイシーオー)も活用されています。

 

事例として紹介する企業は、非常に先進的な取り組みをしています。彼らは、とても強烈なビジョンを持ち、遠い将来を見据えながら事業を進めています。まさに「いつでも、どこでも、好きなだけ」の実現につながるビジョンです。

 

もちろん、長い道のりの途中で、資金がなくなるなどの理由から、撤退を余儀なくされる企業もあると思います。しかし、その中でも、いくつかの企業は2030年代以降も生き残っていくでしょう。

 

[図表]ブロックチェーンの浸透ステップ

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