今回は、墓地等の購入や寄付を行うことで相続税を減らす方法を紹介します。※本連載は、税理士である間誠氏の著書『マンガ&図解で ズバリ! わかる 相続対策』(株式会社めでぃあ森)より一部を抜粋し、不動産を活用した「相続対策」の基礎知識を解説していきます。

墓地、墓石、仏壇などは「生前のうちに」購入を

まだ入るべきお墓が決まっていない人は、ぜひ生前に購入してしまいましょう。墓地、墓石、仏壇などは購入費の分だけ相続財産を減らすことができ、かつこれらの「財産」を相続しても相続税はかかりません。ぜひ生前にというのは、相続後に遺族が遺産からお金を出して購入しても、このような節税効果はないからです。

 

墓地などはかなり高額になる場合もあり、ローンを組むことも多いようです。が、せっかく生前に購入しても返済中に亡くなった場合、残った返済額に関しては控除の対象になりません。できるだけ現金で購入するようにします。

 

いずれ建て替えが必要となる自宅ならば、生前に検討するのもおすすめです。家屋の相続税評価額は、固定資産税評価額と同額です。固定資産税評価額は建築費用の50%前後となりますので、建築費用と評価額の差額だけ評価上の財産を減らすことができます。古い家屋の分の財産減らしにも役立ちます。手持ちの現金がなければ借り入れをしてもよいでしょう。

寄付によって財産を減らすという方法も

相続税の負担が気になる場合は、思い切って現金を寄付して財産を減らすのも一つの方法です。ただし、不動産などの現金以外の財産を法人に寄付した場合は、所得税(みなし譲渡所得税)がかかることがあるので注意しましょう。

 

国や地方公共団体、特定の公益法人、認定NPO法人等に寄付した場合は、所得税はかかりません。また、相続発生後に被相続人や相続人が上記に遺贈または寄付した時も同様に、相続税がかかりません。

 

本連載は、2017年11月22日刊行の書籍『マンガ&図解で ズバリ! わかる 相続対策』(株式会社めでぃあ森)から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

マンガ&図解で ズバリ! わかる 相続対策

マンガ&図解で ズバリ! わかる 相続対策

間 誠

株式会社めでぃあ森

オールカラーで見開き完結。 相続対策に目覚めた3人の男たちのストーリーマンガと、図解を多用したビジュアルな説明。 生前贈与、生命保険、不動産、遺言書、信託、による相続対策をわかりやすく解説しています。 最新税法…

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