すかいらーくグループは株主優待の食事券を3倍に
配当利回りが高く、安定的なインカムゲインが入り続ける高配当株。
QUO(クオ)カードや食事券、カタログギフトなど、種類が豊富な株主優待は個人投資家に大人気です。
ここからは、配当金や株主優待の新しいトレンドを紹介します。
まずは一つ目。「株主優待の拡充」です。
株主優待の拡充とは、株主優待品の内容がさらに増えることをいいます。
◆すかいらーく(3197)の株主優待制度拡充策
2017年2月。「ガスト」「バーミヤン」「ジョナサン」など多数の飲食店チェーンを手掛けているファミリーレストラン最大手のすかいらーくが、株主優待制度を一部変更する発表を行いました。
同社の株主優待は、自社のレストランで使える食事券です。これを保有株数によって贈呈金額は異なるものの、従来の3倍にすると発表したのです。
従来は100株保有で年間2000円分の食事券、保有株数が増えると金額も増え、1000株以上の保有で年間2万3000円分の食事券を受け取ることができました。
それが株主優待制度の拡充により、100株保有で年間6000円。300株保有で年間2万円、1000株保有でなんと年間6万9000円分も受け取れることになったのです。
すると、株主優待制度拡充の発表をする前の株価は1540円、配当利回りは約2.6%でしたが、株主優待制度拡充の発表により、総合利回り(配当金と株主優待の価値を合計したもの)は6.5%程度にまで急上昇したのです。
<総合利回りの計算法>
株主優待制度拡充の発表により、総合利回りが急上昇
◆フジ・コーポレーション(7605)の株主優待制度拡充策
自動車用タイヤ&ホイールを東北、関東中心に直営展開し、通信販売にも力を入れているフジ・コーポレーションも2017年2月、株主優待制度の拡充を発表しました。
従来は100株以上の保有で1000円分の三菱UFJニコスギフトカードを贈呈していたのですが、2017年2月の拡充策ではなんと、従来の5倍にあたる5000円分のギフトカードを贈呈するという発表をしたのです(ただし500株以上の保有に関しては、優待内容変更なし)。
この発表により総合利回りも2.0%から4.5%へと急上昇しました。
また、発表前の株価は1997円でしたが、翌日の株価はそこから300円以上も急騰しています。
<企業概要>