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個人事業主の確定申告…迷ったら「青色」を選択すべき理由①

前回は、個人事業主の「行き過ぎた節税」が招く意外なリスクを説明しました。今回は、個人事業主の確定申告は「青」にすべき理由を見ていきます。

「青色申告」にするか? 「白色申告」のままでいくか?

確定申告──その作業に重い腰を上げて取り掛かる前に、決めておかねばならないことがあります。

 

「青色申告」にするか。あるいは「白色申告」のままでいくか。

 

「ままでいくか」というのは、青色申告(かつて青色の申告用紙を使っていたことからついた名称です)にするには、「所得税の青色申告承認申請書」の提出が必要となり、申請書を出さない場合は、自動的に白色申告になるからです。

「10万円控除」なら、青色でも作業量はあまり多くない

「でも、青色申告って作業が複雑で難しいんでしょ?」

 

一般的にそんなイメージを持っている方が多いと思いますが、実は言われているほど”メンドーな奴”でもないのです。

 

確かに、青色申告の場合、原則として正規の簿記の原則(一般的に複式簿記)により日々の取引を記録し、申告書とともに青色申告決算書を提出しなければなりません。取引に伴って作成した帳簿や決算書、領収書などの書類も原則7年間保存する必要があります。

 

そう聞くと、ハードルが高いようですが、最近は会計ソフトが充実しているため、簿記の知識がなくともOK。パソコンを使えば記帳もそう難しくありません。

 

また、青色申告と一言でいっても、後に挙げる「青色申告特別控除」が「10万円」のケースと「65万円」のケースの二種類があります。

 

後者の「65万円控除」を選択する場合は複式簿記で記帳し、決算書類として「損益計算書」および「貸借対照表」の提出が求められますが、前者の場合は単式簿記に基づく簡易帳簿による記帳もOK。提出する決算書も「損益計算書」のみです。

 

実は法改正により平成26年4月より、売上などの収入金額や仕入れ、経費に関する帳簿記載、その書類の保存が義務付けられるようになっています。「収支内訳書」を作成し添付する必要があります。

 

そう、青色でも「10万円控除」ならば、白色とさほど作業量に違いはナシ。ならば、「迷ったら、青色にしておこう」が正解です。

 

そう申し上げるのには、青色申告には、漏れなく次に挙げるような特典が用意されているからなのです。

 

この話は次回に続きます。

関東信越税理士会行田支部 税理士

1999年税理士資格取得。税理士事務所に所属しながら顧客を増やすことを考えていたものの独立を決意し、櫻井税理士事務所を開設。2017年4月より、埼玉県羽生市に「ふたば税理士法人」を設立し、代表社員として税務・会計はもとより、独立開業支援から相続・贈与、事業承継まで、個人事業主の経営を全面的に支える。
2007年11月より関東信越税理士会埼玉県支部連合会が開設した会員相談室の相談員として県内の税理士及び税理士事務所の職員からの相談業務を行っている。
関東信越税理士会行田支部所属、日本税法学会会員、租税訴訟学会会員、日本ファイナンシャルプランナーズ協会会員。

著者紹介

連載特典多数! 確定申告で「青色申告」を選ぶメリット

本連載は、2017年2月24日刊行の書籍『どんどん貯まる個人事業主のカンタンお金管理』(幻冬舎メディアコンサルティング)から抜粋したものです。その後の法律、税制改正等、最新の内容には対応していない場合もございますので、あらかじめご了承ください。

 

どんどん貯まる個人事業主のカンタンお金管理

どんどん貯まる個人事業主のカンタンお金管理

櫻井 成行

幻冬舎メディアコンサルティング

個人事業主にとって、日々のお金の管理や確定申告は、頭を悩ませることのひとつです。忙しい仕事の合間を縫って、毎年〆切ギリギリに何とか税理士に資料を提出する、という人も少なくないでしょう。数字や計算が苦手な人は特に…

 

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