従業員に「今の仕事が天職だ」と感じさせるには?
よく「自分の好きなことを天職にできたら幸せだ」という言葉を聞く。たしかにその通りだと思うが、それが実現できる人はごく稀だ。縁があって最初から自分の好きなことで仕事人としてのスタートを切れる人は、ほんの一握りにすぎない。ほとんどの人が仕事人生のスタートを切るのは、何かの縁でその場に置かれたとしかいいようのない場所だ。この縁を大切にし、そこで腕を磨いていくことが天職に出合うことにつながる。それをわからせてやることこそが経営者の使命だ。
そしてあるレベルに達するまでは、徹底的に力をつけさせることだ。何かに取り組んだら中途半端にはけっして終わらせないことが重要だ。
どんな分野でもプロと呼ばれるようになるまでには修行が必要だ。少しずつ少しずつ技術を身につけていくのは苦しいものだ。その苦しさから新人や若手は、つい「こんなことをして何になる」とか「これがほんとうにやりたいことなのか」と考えがちだ。
そんなときこそ「置かれた場所」で根性を磨くことの重要性を叩き込んでやってほしい。
若手社員を諭す3つのキーワード「鈍感・根性・信念」
新人はもちろん若手の社員たちが、悩み前進できないのは「これは自分の天職ではないのでは」という疑問が打ち消せないからだ。
こうした悩みには次のような言葉でこたえてあげるといいだろう。
「あなたがいまいる場所は、あなたのために用意されている場所だ。ここで自分を磨いていくことによって、必ず次のステップが見えてくる。そしてそれがいまの場所では達成できないものであれば、必ず別の場所が用意される。そういう信念をもって自分の心と腕を磨いていくことこそ、プロ・天職へいたる王道なのだ」と。
そして最後にこう付け加えてあげるといい。
「あなたが置かれた場所から逃げるとけっして天職には巡り合えないだろう」と。
プロになるには3つのコツがある
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1 プロになりたければ、あえて鈍感になれ
得られる仕事がどんなものであっても、それが自分の天職への道だと思い、コツコツこなすことだ
2 プロになりたければ根性を磨け
あるレベルに達するまでは、徹底的に力を身につけること。何かに取り組んだら中途半端にはけっして終わらせないことだ
3 プロになりたければ信念をもて
会社、社長、師を信じ、自分を信じ行動することだ。信じた先に天職が見えてくる