前回は、物件の「売買契約書」を交わす際にチェックするポイントとして、マンションの場合に記載される項目と、契約解除のペナルティ項目を取り上げました。今回は、投資物件の購入前に確認したい、「登記簿謄本」と「賃貸契約書」について見ていきます。

「登記簿謄本」は、土地や建物の履歴書のようなもの

売買契約を結ぶまでに「登記簿謄本」も必ずチェックしておきましょう。「登記簿謄本」は、その土地や建物の履歴書のようなものです。

 

内容は「表題部」「甲区」「乙区」の三つに分かれています。

 

「表題部」には、所在地や構造など、その不動産の概要が示されています。マンションのように区分所有権の場合には、建物全体の記載と専有部分の記載に分かれています。

 

「甲区」には、不動産の「所有権」について記載されています。これまでの「所有権」の移転も分かります。ここでは、売主が所有者であるかをチェックします。

 

「乙区」には、「抵当権」などについて記載されており、どこから融資を受けているかについて知ることができます。融資を受けている場合には「抵当権」が設定されていますが、購入後には抹消され、所有権の移転登記が行われます。

入居者がいる場合は「賃貸契約書」で家賃をチェック

購入する不動産に入居者がいる場合には、「賃貸契約書」もチェックします。まずは、家賃の設定が妥当かどうかを確認します。周辺相場と合致していれば問題ありませんが、明らかに高い家賃あるいは安い家賃が設定されている場合には“何か”があります。

 

高い場合には、売主が偽装している可能性があります。高い家賃で入居者が入っていれば、物件価格もその分、高く設定できるからです。売主が誰かに依頼して、一時的に高い家賃で契約をしている可能性もあります。

本連載は、2018年1月23日刊行の書籍『決定版! たった90分で人生が変わるワンルームマンション投資入門』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

決定版! たった90分で人生が変わるワンルームマンション投資入門

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住吉 秀一

幻冬舎メディアコンサルティング

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