前回に引き続き、「得する相続」の鉄則を見ていきましょう。今回は、相続対策は誰の主導で取り組むべきかを探ります。※本連載は、株式会社アレース・ファミリーオフィス代表取締役、アレースグループ代表で、一般社団法人相続終活専門士協会代表理事を務める江幡吉昭氏の著書、『500㎡以上の広い土地を引き継ぐ人のための得する相続』(アスコム)の中から一部を抜粋し、地主、都市農家など広い土地を引き継ぐ人のために、「得する相続」の鉄則を紹介します。

外の世界を知っている「2代目・3代目」が舵を取る

鉄則②

2代目、3代目が主導したほうが相続はうまくいく

 

地主や都市農家のみなさんが相続対策に取り組むにあたっては、一族のメンバーの中で誰が舵を取るのかが重要です。

 

一般には、年配の家長がほとんどの資産を所有し、相続対策にあたっても家長の判断が優先されます。ただ、それが決断の遅れや、見て見ぬふりにつながっている面もあります。変化の激しいいまの時代を乗り切っていくには、地元の狭い、昔ながらの世界しか知らない家長が一歩引き、外の世界を知っている2代目、3代目に舵取りを任せてもらうほうがうまくいきます。

 

もちろん、最終判断は家長にしてもらうべきですが、いろいろな情報を集め、外部の専門家とやり取りし、具体的なプランを立てるのは、2代目、3代目が担当すべきです。

相談相手を間違えれば、対策に失敗することも・・・

鉄則③

昔からの付き合いは捨て、適切な相談相手を探すべし

 

地主や都市農家のみなさんには、昔から付き合いのある税理士や会計士、銀行、JAなどいろいろな相談相手がいるはずです。特に年配の方々は安定を好む傾向が強いこともあり、相続対策でもそうした昔なじみを信頼しているケースが少なくありません。

 

しかし、時代が大きく変わってきているのですから、2代目、3代目のみなさんは相談相手もゼロベースで見直すべきです。昔ながらの親の相談相手が意外に、時代の変化に対応できていないことがあるからです。相談相手を間違えたために、相続対策に失敗するケースは少なくありません。

 

一度に切り替えるのが難しい場合、まずはほかの専門家などにセカンドオピニオンを依頼するところから始めてみるとよいでしょう。

500㎡以上の広い土地を引き継ぐ人のための得する相続

500㎡以上の広い土地を引き継ぐ人のための得する相続

江幡 吉昭

アスコム

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