保険料率は頻繁に改定されるため、最新の利率に注意!
①人件費
会社を作る場合は人件費に計上する金額に自分に支払う役員報酬を含めて計算します。人件費として考えておかなければならない経費には、健康保険料、厚生年金の会社負担金、労働保険の会社負担分及び労災保険料などの法定福利費などの福利厚生費などがあります。
ちなみに、(社)日本経済団体連合会の発表では、企業が従業員1人あたりに負担する福利厚生費の平均は1ヶ月あたり、約10万円です。この数字は、日本経済団体連合会に加盟する企業が対象なので、中小企業を含めるともう少し低い金額が予想されます。法定福利費の会社負担分は、毎年のように保険料率の改定があるので、最新の利率で算出しましょう。
[図表1]H28年度東京都
[図表2](例)人件費
②支払利息
まずは借入金額を検討します。そして、毎月の返済可能額から借入期間を検討します。希望通り融資の実行を受けられるかは未定ですが、ここでは借入希望額をもとに利息額を検討します。
投資、維持費など想定外の出費に備えた見通しを
③その他
いざ事業をスタートすると、想定外の出費が発生することはよくあります。あらかじめ想定される経費をチェックし資金の準備をしておくことが大切です。経費を洗い出す際に3つの項目に分けて予測を立てると漏れが防げます。
投資・・・売上増加のための費用
広告宣伝費、試供品費、販売促進費など
付随コスト・・・商品・サービスの販売に付随して掛かるコスト
運送費、包装代、代理店手数料、カード手数料など
維持費・・・会社の運営に掛かる費用通信費、水道光熱費、組合費、修繕費など
[図表4](例)ひと月あたりのその他の経費
事業の見通し(月平均)
減価償却について詳しく説明すると・・・
例えば、創業1年目に100万円の業務用の冷蔵庫を購入したとします。耐用年数は機械及び装置:飲食店業用設備に当てはまるので8年です。このとき1年目に100万円を支払ったので1年目に取得にかかった費用100万円を計上すると、2年目から8年目までは費用は0円で売上だけが計上されることになります。それでは正確な収益を計算することができません。そこで、費用収益対応の原則という、収益を得るために利用した期間に応じて費用計上することが、企業会計にとって望ましいものと考える原則を実現するために減価償却の方法をとります。
[図表6]減価償却のイメージ