経済活動の停止や計画停電等、震災で日常生活が一変
東日本大震災により、日本は混乱状態に陥りました。東北地方を中心とした被災地では、多くの人命が失われるとともに、多くの方が避難生活を余儀なくされました。オフィスや工場、店舗などが被災し、インフラ網も寸断され、経済活動がストップしました。
また、福島第一原子力発電所の事故や火力発電所などの被災により、東京電力エリアでは、十分な電力供給が確保できず、計画停電が実施されました。福島第一原発事故の影響で、一部の農水産物が敬遠される風評被害も発生しました。
また、被災地から遠い地域でも、自粛ムードで消費が冷え込みました。ここには挙げきれないほど、多くの方の生活が一変し、経済活動も多方面で大きな影響を受けました。
モノ・サービスへのニーズに応えられなくなった企業
東日本大震災は、日本経済にさまざまな影響を与えましたが、その状況をあえて一言で表すとすれば、それは「供給ショック」でしょう。
モノ・サービスに対するニーズ(需要)があっても、供給が足りない、すなわち企業がニーズに応えることができない状態に陥りました。オフィスや工場、店舗が被災した場合、活動休止を余儀なくされました。また、直接的な被害が軽微であった場合でも、商品や部品、ガソリンなどの物資が確保できないケースもありました。
東京電力エリアでは、計画停電が実施され、電車が動かず出勤できない、工場の操業を休止せざるを得ない、あるいは店舗でも自動ドアが開かずレジも止まる、といった具合で開店休業状態に陥りました。
エネルギー源を含め、企業活動に必要なさまざまなモノが不足し、その結果、世の中全体がモノ不足に陥りました。