今後の課題は「新たな差別化案」を生み出すこと
前回の続きです。
今でこそ、まだまだ業種特化している税理士は少数派です。しかし税理士が生き残る道はここにしかありません。いずれは同じターゲットを持つ税理士が増えてくることが予想されるため、新たな差別化案を考えなければいけません。それが私は今後の課題だと思っています。
まず、これまで通り経営コンサルの質を上げていくことは続けていきます。さらに、将来を見据えた経営アドバイスを、私以外の事務所スタッフでもできるようなシステムを構築したいと考えています。そして税理士という枠組みにとどまらず、一段階レベルの高い管理会社のような、資産管理や運用について全般的なアドバイスできる組織を目指していきます。
業種特化は思った以上のスピード感で成長をもたらす
それから、現在では仙台、名古屋、大阪、静岡でもセミナーをしており、それぞれの地域での需要も見込めるため、支社、業務提携などで地方展開も考えています。すでに静岡では不動産会社と提携して対応していますが、将来的には全国的なネットワークを作って、提携して私の事務所と同じシステムを利用してもらいたいと思っています。
そうすると、全国的な賃貸情報関連のデータが集まってくるので、そういったビッグデータを駆使して、今までのような経験値からのみのアドバイスだけでなく、客観的な指標から、より高度で緻密なアドバイスを行うことができるようになります。それこそ、全国の賃貸業の中で経費が安いのか高いのか、という判断までできるようにしたいのです。さらにそれを誰でもできるようなところまでシステム化できれば、この業界に革命をもたらすことも可能ではないかと考えています。
まだまだ先は長いことのようにも思えますが、たったの5年で私を取り巻く環境は激変しました。5年前は会計事務所でサラリーマンとして働き、心身ともに疲弊していた一介の税理士にすぎなかった私が、今では九段下駅から徒歩1分の好立地に事務所を構えている代表税理士です。最近では、大家さん専門税理士としてテレビ出演も果たすことができました。
業種特化は思った以上のスピード感で成長をもたらします。
私は新しいシステムを2年以内には構築したいと思っています。業種特化はそれほどの可能性を秘めているのです。今まさに体感している私が言うのですから、間違いないと思います。