築55年・全室オーシャンビューの有名ホテルコンド
前回ご紹介したWaikiki Beach TowerとTrump International Tower Waikiki Beach Walkの比較からも明らかなように、ハワイの不動産は、立地条件さえよければ、築年数が価格を大きく損なうことはありません。そこが日本の不動産との違いだといえます。
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そこで今回は、Trumpの目の前のロケーションで、ワイキキビーチ沿いに佇むWaikiki Shoreについて解説したいと思います。
まずはWaikiki Shoreの概要についてご説明しましょう。
Waikiki Shoreは、前回ご紹介したWaikiki Beach Towerと同様にホテルコンドであり、アウトリガーホテルズ&リゾートがホテルの運営を行っています。15階建てですが、隣接地がアメリカの軍が保有する公園や博物館となるため、高い建物がなく、全室オーシャンビューを確保しているホテルです。
1960 年竣工で、今年は築55年を迎えますが、ワイキキ唯一のオーシャンフロントのホテルコンドということから、米国本土やヨーロッパの方々を中心に、不動産として大変な人気があります。
なお、Waikiki Beach Towerは、Leasehold(リースホールド、借地権)とFee Simple(完全所有権)の2つの権利形態が共存する不動産でしたが、このWaikiki Shoreはどの部屋も、Fee Simple(完全所有権)となっています。
物件価格の決め手は基本的に「ロケーション」
それでは、次にWaikiki ShoreとTrumpの取引価格について見ていきましょう。
前回、MLS(Multiple Listing Service、第10回参照)のデータ上、Trumpの過去3年(2012年11月15日~2015年11月15日)に売買された物件の平均スクエアフィート単価は、1,564.04ドルとご説明しましたが、同期間で調べた結果、何と、Waikiki Shoreの平均スクエアフィート単価は1,660.88ドルになることがわかりました。
築年数の差が46年あるうえ、フォーブズ誌にて5スター認定を受けたTrumpより高い単価で売買が行われているということです。
前回、Waikiki Beach Towerを例に、築年数が古くても、立地条件によっては価格がさほど変わらないことを説明しましたが、より海に近く良い立地である場合は、築年数の差がこれだけあっても、1スクエアフィート当たりの平均単価は上がっているということになります。
なお、Waikiki Shoreは過去3年でMLS上のデータでは23件の取引があり、売買価格は最も価格の低い部屋で64万9000ドル、高い部屋では290万ドルで売買されています。1スクエアフィート当たりの単価で見ると1,384.12~2,508.64ドルになり、これはワイキキのホテルレジデンス、高級コンドミニアム中、最も高い単価で取引されている不動産の一つになります。
前回、今回と築年数が古いハワイのホテルコンドをご紹介してきましたが、Trumpと比較しても、立地条件が良ければ価格が下がりにくいだけでなく、むしろ立地条件が良い場合は、築年数が古くても平均スクエアフィート単価は上がるということがご理解いただけたと思います。
この連載の第11回でもご紹介したように、日本の不動産の売買価格は、一般的に築年数によって価格が減少する傾向にありますが、ハワイ不動産の場合は、築年数がどんなに古くても、その不動産のロケーションが良ければ価格が下がりにくいのです。
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ちなみに前回のWaikiki Beach Towerや、今回ご説明したWaikiki Shoreは、一般的に「ホテルコンド」と呼ばれていますが、今まで何度か出てきたTrumpやRitz-Carlton Residences Waikiki Beachは、「ホテルレジデンス」と呼ばれています。実はこの「ホテルレジデンス」とは、もともとは当社が作った造語です。TrumpやRitzのようなブランドが付いた物件と、その他のホテルコンドとの差別化を図るために呼称を変えていましたが、今ではそれが一般的に広まり、使われているのです。