集客できる設備を整えるには、1000万円以上必要
背水の陣といえばカッコいいのですが、ビジネスには余裕も必要です。まずは開業前の投下資金、コインランドリーに設置する洗濯機や乾燥機などの購入資金と設置のための工事費、開業のための用地確保に伴う費用や改造費の捻出があります。
昔の、学生や単身者を対象にしたようなコインランドリーならば、家庭用洗濯機を並べただけでも開設できたかもしれません。しかし今、脚光を浴びているのは主婦などを対象にした新しい形のコインランドリーです。最低でも機械設備に1000万円以上かけていないと見向きもされません。さらに水道、電気、ガス等の配管やダクトなどの工事費がかかります。
それなりの開業資金をかけることも、後発で参入してくる同業他社を遠ざけるという点では有利なのですが、その額は悩ましい問題です。
中途半端な費用削減をせず、費用対効果も十分検討を
これだけの先行投資資金が必要であるにもかかわらず、コインランドリーが増え続けているのは、開業資金借入れが比較的容易だという事情もあります。それでなくとも昨今の日銀によるマイナス金利政策の影響で、金融機関は血眼になって借主を探しています。史上最低水準の低利なのです。
コツコツ貯め込んで、500万円程度の資金を作ったとします。本人がそこまで頑張って資金を作ったのですから、親兄弟も協力してくれるでしょう。銀行に預けていても微々たる金利しか付かないので、手堅い商売ならば協力しようという気にもなります。本人が準備した資金と同額程度協力してもらえば、これで1000万円の開業準備資金ができます。
さらに保証人も必要としない公的な金融機関では、基本的には自己資金と同額までの融資ならば可能です。ましてフランチャイズ加盟によって、成功事例に基づく事業計画を提示できますから、さらに融資の可能性が高まります。
もちろん本人の熱意こそが、金融機関を動かす一番の原動力なのですが、今現在の金融情勢やコインランドリー事業の将来性など、多くのチャンスに恵まれているのがこの業界の現状です。
だからこそ、起業時に最適な設備投資を行うことが、長い目で見ると必要になってきます。中途半端な費用削減をせず、費用対効果も十分検討してください。金融機関も将来性を重視しますから、必要な先行投資については十分相談に乗ってくれるはずです。
自分で用意した金額に加え、開業準備資金として公的金融機関から同額程度を低利で借入れれば、余裕を持ってコインランドリーが開設できます。