売上げに占める「家賃」の比率は非常に高いが・・・
コインランドリー1店舗当たりの月々の売上げは、だいたい60万円ぐらい、諸条件に恵まれていても100万円ぐらいだと思います。洗剤などの原価が安いので、粗利はその8割程度、50万円から多くても80万円という数字です。
この売上げ金、もし月々の賃貸料が20万円だとしたら、差し引き30万〜60万円の利益となります。月20万円の家賃が売上げに占める比率は非常に高く、年間にすると240万円、機械の寿命を30年とすると、計7200万円という膨大な金額になります。
家賃を安く済ませても、売上げが減少しては意味がない
「だったら、やっぱり自己所有の物件で開業する方がいいね」と思われるでしょうが、私のところにコインランドリー開業のご相談に見える地主さんで、「ここなら問題ないでしょう」とお返事できる件数は、せいぜい2割程度に留まっています。
すでに経営しているコンビニエンスストアやスーパーマーケット、ドライクリーニングの取次店への併設など、既存事業とのコラボによる相乗効果を期待できる例を除けば、空き店舗を所有している方でも、お勧めできない場合の方が多いのです。
やはり、一にも二にも立地条件です。さらに店舗の広さ、駐車場からの距離などの課題もあります。自己所有物件の利用により月々十数万円のテナント料をケチっても、そのために売上げが減少するようでは採算が取れません。最初に2000万円程度の機械設備と設置費用をかけるのですから、費用対効果を考えて、まずは立地条件を優先すべきです。
場合によっては自己所有の物件は人に貸して、自分は別のところを借りるぐらいの決断が必要になります。