覚えておくべき「4つの利益」とは?
(前回の続きです)
僕の「理屈くらい」という言葉を聞いて税理士さんが、一瞬だけ険しい顔つきになったのを見逃しませんでした。
税理士「ただ、さきほど利益は6つあると言いましたが、あとの4つは言葉も覚えてください。営業利益と経常利益、税引き前当期純利益、そして、限界利益です」
僕「いやもう、専門用語はいいです! 正直、儲かる会計って言うんで、儲かる話が聞けると思ったんですけど、どうやら違うんですね」
税理士「まあ、そうあせらずに。でも、とくに限界利益はむちゃくちゃ大事なんで、もう少し聞いてほしいんです」
出た! また「あせらずに」という言葉。
僕「もうちょっと今日は疲れました。それこそ、僕のほうがもう限界です」
税理士「うまいこと言いますね。そうしたら、最後に1つだけ聞いてもらえますか?」
僕「今日はこれが最後ですよ」
営業利益が大きな会社=本業がうまくいっている証
税理士「これはとてもシンプルなので、わかりやすいと思います。では、営業利益についてです。『営業利益』は、『売上』から『仕入原価』と『販売費及び一般管理費』を引いたものです。言い換えると、『売上総利益(粗利)』から『販売費及び一般管理費』を引いたものです。図で言うと、この部分です」
税理士さんは、そう言って図を描いてさし示しました。
[図表]
僕「図で説明してもらえると、イメージはわかります」
税理士「営業利益は、実際の自分たちの営業、言い換えるならば、本業で得た利益という意味です。ここの金額が大きな会社は、本業がうまくいっているという証でもあります」
僕「ふーん」
税理士「じゃあ、私は今日はこれで帰りますので、また来週の同じ時間におうかがいします。これまでお伝えしたことの復習を次回までの宿題にしておきます」
えっ宿題!? でも、もっと話が続くかと思ったら、意外とあっさり終わりました。
僕「これを覚えておくと儲かることにつながるんですか?」
税理士「まあ、そうあせらずに。では、また来週よろしくお願いします」
まさかこの年になって宿題? めんどくさいんだけどな・・・。というか、儲かるとは思えない話ばかりで正直疲れました。本当にこの税理士さん、大丈夫なんだろうか? 不安は募るばかりです。
それに聞き慣れない言葉のオンパレードで、頭のなかは混乱しています。果たして全部覚えないと儲かる会社にはなれないのか・・・早くも挫折しそうです。
(続)