「移動平均線」でトレンドを把握
前回の続きです。
相場のトレンドを知る代表的なトレンドフォロー系チャートで、過去の一定期間(5日、25日、75日など)の終値の平均値を計算して、その数値をつないだ線のことです。この線の傾きが上向きなら「上昇トレンド」、下向きなら「下降トレンド」ということになります。
たとえば「5日移動平均」といえば、過去5日間の終値の平均を算出した値をつないだ線になり、「25日移動平均」なら過去25日の終値の平均となります。通常、この短期と長期の移動平均線2本を組み合わせて分析しますが、売買サインとして有名なものに「ゴールデンクロス」と「デッドクロス」があります。
ゴールデンクロスは短期移動平均線が長期移動平均線を上に抜けることで「買いサイン」となります。逆に短期移動平均線が長期移動平均線を下に抜けると「売りサイン」となります。これは非常に分かりやすいサインなのですが、しばしば「だまし」もあるので注意しましょう。
ラージ先物の出来高が20万枚を超える日は要注意!
日経平均株価のチャート以外で、初心者が注目しておきたいのが、日経225先物ラージの出来高(売買枚数)です。実は日経平均株価の相場が大きく上昇したり下落するときは、それに伴って必ず出来高も増加しているはずです。
証券会社のWebサイトで、過去の日経225先物ラージ(メジャーSQ)のチャートを確認してみましょう。日経平均株価に大きな動きがない日は、出来高も数万枚であることがほとんどです。
逆に日経225先物ラージの出来高が20万枚を超えるような日をチェックしてみれば、必ず相場が大きく動いているはずです。結果的にそこが相場の天井や大底になっており、トレンドの転換点だったことが分かるはずです。
したがって、初心者は日経平均株価の値段だけに注目するのではなく、1日の出来高にも注意しておく必要があるのです。
用語解説
だまし
テクニカルで売買タイミングが出ても、必ずしもその後、法則どおりに上昇したり下降するわけではない。このような状態を「だまし」と呼んでいるが、これらのサインは目安であり、盲目的に信用してはいけないのだ。