トレンドがハッキリ分からないなら「参加しない」
前回の続きです。
上昇トレンドにある場合は次の高値が前の高値より高い。それに加え次の安値が前の安値より高い状態です。下降トレンドはその逆になります。もし、これまで上昇トレンドだったのに、次の安値が前の安値より低くなったら、それは上昇トレンドの終わりを予感させます。
ネットで取引きができるようになった現在では、誰もが同じチャートを分析してトレンドを探るため、一旦上昇し始めるといつまでも上昇し、一旦下落の兆候が表れると、皆が一斉に売り始めるために急激に下落する傾向にあります。
もちろん、チャートは過去のデータから「結果的にそうであった」と判断できることなので、明日どうなるかを予測することはプロでも難しいことです。初心者は、トレンドがハッキリ分からないときに、むやみに参加する必要はありません。どちらかのトレンドに乗っているか、ある程度確認できる状態になってから、参加しても遅くはないのです。
失敗を避けるには「チャート」以外の分析も取り入れる
日経225先物では、上昇トレンドで買い、下降トレンドで売る「順張り」で挑むのが基本です。
しかし、株やFXなどを取引した人ならすでに経験済みでしょうが、実際の取引では、トレンドに乗って売買するのはなかなか難しいことです。たとえば、上昇トレンドで買ったら、そこが天井で買った直後から下落してしまう場合がありますし、下降トレンドで売りを仕掛けたら、実はそこが底で急に上昇し始めることもあります。
チャートは日経225先物の分析の基本ですが、このような失敗を避けるには、やはりチャート以外にもいくつかの分析方法も取り入れなければなりません。次回はさまざまな分析方法を紹介していきます。
用語解説
トレンド
ファッションやマーケティングでよく使用される言葉で「流行」を意味する。統計学では「傾向変動」を示す言葉であり、日経平均株価のチャートでは「上昇傾向」にある、あるいは「下降傾向」にある場合にトレンドという言葉が用いられている。