角膜が病原菌等に感染して炎症を起こす「角膜炎」
黒目の表面を覆っている角膜。外気に触れているこの角膜が病原菌や雑菌、環境ホルモン(大気汚染物質)に感染して炎症を起こしてしまう病気が「角膜炎」です。
感染ルートはさまざまあり、例えば水道水を含め淡水に生息するアメーバなどの微生物によって引き起こされるタイプや、コンタクトレンズの使用期限や使用方法を守らず、不衛生なものを長期にわたって装着していることから引き起こされるタイプのものなどがあります。また、目の免疫機能が低下しているときにもかかりやすくなります。
感染ルートが多い分、原因によってそれぞれ治療法が異なりますが、一般的には原因に合わせた点眼薬で治療をしていきます。
主な症状としては、目が痛む、目がゴロゴロする、充血、涙が出る、まぶたが腫れるなどが挙げられます。
感染性角膜炎は放置しておくと角膜膿瘍(かくまくのうよう)を起こす危険性もあります。そうなると病巣が角膜の深部にまで侵入してしまい、黒目が白く濁ったり、視力が低下してしまったりすることもあります。
異常を感じたらすぐに眼科を受診
角膜炎の検査は主にスリットランプ(顕微鏡)によって行われます。スリットランプとは、目に細いスリット状の光をあててその反射を見るものです。表面上の変化だけでなく、眼球のいろいろな組織の状態を細かく調べることができます。
充血、かゆみなどは放置しても自然に治る場合もあるため、眼科にいくべきか悩む場合もあるかと思いますが、万が一のことがあっては元も子もないので、異常を感じたら迷わずご相談ください。
[図表]角膜炎