ルールのない「感覚的な取引」は損失に繫がる
前回では、多くの方はFXで利益を出す方法を知らない、と言いました。また、利益を出しているFXトレーダーは、利益を出す方法を懇切丁寧に教えてもくれません。これでは八方塞がりですね。
では、どうすればよいのか?
ずばり言います。FXで利益を出すためには、利益を出すための「マイルール」を作ることです。そして、その「マイルール」に従って取引するだけ、です。これこそが、本当にFXで利益を出す方法なのです。
このことはとても重要なので、しつこいようですが、あえて繰り返します。FXで利益を出すためには、まず利益を出すための「マイルール」を作り、あとはそのルール通りにやればよいのです。
こう言うと、「えっ? なにそれ?」となるかと思います。しかし、利益を出すための方法というのは、こんなにシンプルなのです。意外に思うかもしれませんが、利益を出しているFXトレーダーは「利益を出すルール」を発見したり、あるいは聞いたりして知り、あとはそれに従ってトレードをしているだけなのです。
ところで、皆さんは、実際にどのように取引しておりますか? おそらく多くの方は、こんな感じでトレードしているはずです。
夜、仕事から帰ってきます。そして、その日、初めてチャート(証券会社で通貨の値動きを示したローソク足(始値・終値・高値・安値の4つの値と陽線又は陰線を示した図形)を連続した形で表示した図)を見ます。チャートを見て、「今日はこれからどっちにいくかな」「上にいくのかな? それとも下にいくのかな」と、感覚で売買している。
このように言うと、「いや、自分は経済動向(各国のGDPや金利の変動、さらには政治状況などを見ること)をチェックするなどして色々と分析して『今日はこっちの方向に行くだろう』と思って売買している」と反論するかもしれません。
しかし、経済動向を分析するといっても、所詮は感覚的な判断の域を出ていません。要するに、自分の行動をルール化しないまま、感覚的に取引している、ということです。このように感覚的に動いて、時には利益を出すものの、やがて大きく損失を出して、最後は撤退していきます。実にもったいないですね。
だからまず私が皆さんに勧めるのは、「FXで利益を出すルールを作り、あとは、そのルール通りにやりましょう」です。たったそれだけです。1行で終わってしまいます。しかし、これこそが本書の趣旨そのものなのです。
スポーツ選手など、その道で確固たる成果をあげている人は、きちんと自分のルールを作って行動しています。FXで利益を出すのも、それと同じです。
これこそが理屈にかなった方法なのです。
取引を「労働」ではなく「ゲーム」として楽しむ
FXをやる、というと、たいていの人がこんなイメージを持っています。
「パソコンに向かってチャート(ローソク足がたくさん表示されている図)にじっと見入り、長時間パソコンの前に張り付く。そうしないとトレードはできない」。
たしかに、TVに映るFXトレーダーも、パソコン上の画面を見ながら語りかけていますし、実際に、ほとんどのFXトレーダーはチャートに張り付いてトレードしています。ですから、上のようなイメージを持ってもなんの不思議もありません。
インターネットが発達して、自分のパソコンを通してFX取引ができることは画期的な事であり、すごい技術の進歩だと思います。
しかし、長時間もの間チャートを見るためパソコンの前に張り付いていたら、結局、会社で机に向かって「労働」しているのと同じことになってしまいます。FXで取引するのが「労働」だとつまらないです。それよりも、「利益を得るゲーム」にした方が楽しいし楽です。この感覚を取り違えると、FXは過酷な長時間労働になりかねません。
では、どうすれば「労働」から抜け出せるのか? 私は考えました。そして、長時間チャートを見るためにパソコンの前に張り付かないでできるオリジナルな方法を発見しました。長時間もの間パソコンに張り付かないというは、要は超短時間でできる、という方法にしないといけません。このことは、それまでのFX取引からすると、きわめて画期的なことなのです。
なぜならば、それまでのFX取引を長時間「労働」から解放し、短時間でできる「ゲーム」に変えるからなのです。