自分で線を引いて導き出す「トレンドライン」
初心者から上級者まで使える、便利な分析の指標の中に「トレンドライン」というものがあります。
これまでもお伝えしている通り、株価は上がりはじめればしばらく上がり続け、下がりはじめればしばらく下がり続けることが多いです。その状態を「トレンド」と言いますが、長期的な視点でみたとき、今注目している銘柄は「上昇トレンド」にあるのか、それとも「下降トレンドにあるのか」それを判断する材料になるのが、このトレンドラインなのです。
トレンドラインはこれまでご紹介した指標とはちがい、自動で算出されて出てくるものではありません。
チャートソフト内にある描画ツールなどを使って、自分で線を引きます。ですので、先程の「三段」と同じで、誰が見ても同じとはならないことがあります。
株価が「下降の抵抗線」を上抜けるタイミングを注視
一定期間の高値同士を結んだものを「抵抗線」(図表1)、安値同士を結んだものを「支持線」と呼びます。抵抗線と支持線が右肩下がりのラインを描いている場合は、基本的に下降トレンドです。そして、株価がこの抵抗線の下で推移している場合は、下げ途中と判断します。
[図表1]
しかし、下がったものはまたいつかは上がるのが株価の性質、下降トレンドがいつかは上昇トレンドに転じるはずです。その下降トレンドが終わるときが、株価が下降の抵抗線を上抜けるタイミングです。その抵抗線を上に抜けることを「トレンド転換」と言います。
それまで抵抗されていたところを超えてきたのですから、一旦、下げトレンドが終了となります。そして、うまく条件が重なれば、そこから上昇する可能性が高まります。