ボリンジャーバンドの「買い」のサイン
株価の転換点をはかる指標に「ボリンジャーバンド」というものがあります。
移動平均線を真ん中として、その上下に2本ずつ線を引いて表されます。よく上げ止まり下げ止まりのタイミングを計るために使用されますが、ここでは他の使い方をします。ボリンジャーバンドの上下の幅は株価の値動きの大きさによって、開いたりしぼんだりします。しぼんでいるときは株価があまり動いておらず、開いているときは値動きが激しい傾向にあります。株価というものは、じっとしているときばかりではなく、大きく動くときもあり、また、大きく動くときばかりではなく、じっとしているときもあります。ですので、しぼんだ状態から突然開いたら、上がり出したか下がり出したかのどちらかだと考えられるわけです。
「買い」のサインは、ボリンジャーバンドの上下の幅がともに大きく開いたときです(図表1)。矢印のところで、ボリンジャーバンドが大きく開き、それとともに株価も急上昇を見せています。「買い」が「買い」を呼ぶ、この上昇に乗るサインとしてボリンジャーバンドは大いに役に立ちます。
[図表1]
ボリンジャーバンドの「ダマシ」の可能性とは?
バンドは開いたが上に移動平均線がある場合は“ダマシ”の可能性がありますので、注意しましょう(3‐2)。というのは、移動平均線の上に株価があるときは上昇相場、下にあるときは下降相場と考えられますが、その下降相場から上昇相場への境目となる線を株価が超えられない可能性があるからです。
要は、株価の上昇に移動平均線が邪魔になる可能性が高いということです。
[図表2]