今回は、夢を叶えるために「お金を手に入れたら何をしたいか」を、考えることが不可欠である理由を見ていきます。※本連載は、激安自販機を展開する株式会社サンエイの代表取締役、松岡祥一氏の著書、『たった3台の中古自販機から年商30億円企業に! 100円玉で人生の「放浪者」から「成功者」になった私の転身術』(合同フォレスト)の中から一部を抜粋し、成功する経営者の行動学について説明します。

明確な目標がないと、お金を手に入れても夢は叶わない

「夢が叶わない」という人によくよく話を聞くと、その人のその夢は、ほんとうにやりたいことなのだろうか、と思うことがよくあります。

 

たとえば、「1億円稼ぐ」「1億円の資産をつくる」のが夢だという人に、「1億円稼いで、なにがしたいの?」「1億円の資産を持って、どうしたいの?」と聞いても、明確な答えが返ってきたためしがありません。

 

ただ、なんとなく、「成功している人は、それぐらい稼いでいるだろう」というイメージで考えているにすぎないのです。

30億円売り上げたのに、ちっとも幸せじゃない!?

私にも同じような経験があります。

 

「車を買う」「家を買う」といった夢が叶った後、「会社の売り上げを30億円にする」という目標を立てました。

 

当時の会社の売り上げはおよそ10億円。そのころの同業であこがれの存在だった人に「会社は30億の売り上げがあってこそ一人前。そこまで大きくなるかどうかが一つの壁だよ」と言われたことをきっかけに、30億円を目標にしたのです。

 

私は「30億円になったら、すごいだろうな」と漠然と考えていただけで、どうして30億円にしたいかを、突き詰めて考えていませんでした。そのため、8年経ち、実際に売り上げが30億円に達しても、ちっとも幸せではありませんでした。

 

もともと「みんなで一緒に汗水を垂らして、がんばろう」と始めた会社なのに、規模がこれだけ大きくなると、一人ひとりに目が届きません。以前は、仕事が終わった後、毎晩のように社員と食事に出かけていたのに、一線を引くために誘わなくなったので、現場の声を聞くこともなくなりました。

 

また、「全員が仲間」という感覚では物事は進まず、上司が部下のマネジメントをしなければ機能しなくなります。企業に勤めた経験がない私には、人材教育などの知識もありませんから、うまく指導することができません。歯車が噛み合わず、イライラしている自分にも嫌気がさし、ますますうまく指導ができなくなってきました。

 

そして、以前であれば「兄ちゃん、がんばりや」と声をかけてくれたお客さんとも接する機会がなくなり、仕事の内容は書類にサインをしたりメーカーや銀行の人たちと会ったりするばかり。あれほど楽しかった仕事が、つまらなくてたまらなくなってしまったのです。

 

そうなってから、初めて私は「これは、自分の器じゃないな」と気づいたのです。そして、そのときから、自分はなにを求めているのか、どんな状態になれば幸せなのか、何度も自分に問いかけました。

 

そして、最終的には福岡営業所だけを残し、会社を売却して沖縄に移住しようと決意したのです。

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    松岡 祥一

    合同フォレスト

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