経営者が注意したい「やみくもなプラス思考」
「自分は運がいい」と信じるのは、ただやみくもにプラス思考でいるのとは少し違います。なんでもかんでもプラスに考えようとすると、お客さんから注文をキャンセルされても、クレームがあっても「そんなこともあるよね。大丈夫、気にしないでおこう」となります。
しかし、ほんとうに運を大切にする人は、もう少し注意深く考え、原因を追究します。
物事の「プラス面・マイナス面」をしっかりと見る
私は、一見、豪快で、なんでもかんでも果敢にチャレンジして、失敗を気にしないように見え、多くの人には、「だから成功しているのだ」と思われているようです。
ただ、私のことをよく知る人は、「見た目よりも堅実」だということを知っています。実際、「これや!」と思うことがあっても、すぐにお金をつぎ込んだりはしません。まずは、現在の状況を調べ、できるかどうかの可能性を探ります。
自販機ビジネスを、大阪以外の土地で拡大しようとしたときも、何度も事前の調査を繰り返しました。
最初は、大阪の次の候補に沖縄での展開を考えました。なぜなら、単純に「暑い土地であれば、ドリンクが売れるだろう」と思ったからです。
でも、実際に現地に行ってみると、沖縄は車社会。道端に自販機を設置しても、わざわざ車を止めてまで買ってくれるとは思えません。残念ですが、沖縄での展開はあきらめざるを得ませんでした。そして、次に候補にあがったのが、人口の多い東京だったのです。
物事には、プラスの面とマイナスの面が必ずあります。どちらもしっかり見たうえで、バランスよく前向きに考えることが、運気をアップし、夢を叶える早道になるのです。