13世紀初頭のイタリアが発祥の地とされる「複式簿記」
複式簿記の始まりは、諸説ありますが、13世紀初頭に地中海貿易で栄えるイタリアの商業都市で生まれたとされます。はるか昔から時を超えて形を変えることなく引き継がれてきた非常に完成度の高い記帳方法です。小さなお店から売上が1兆円を超える大企業まで、さらには世界のあらゆるところで複式簿記は使われています。
複式簿記を集計して決算書を作成するわけですから、決算書を理解するには、複式簿記は必須といえます。ビジネスマンの基本スキルである複式簿記を学んでみましょう。
「原因と結果」…2つの側面から帳簿記入する複式簿記
毎日の事業活動はすべて、複式簿記によって仕訳をきります。複式簿記は、1つの経済取引について、原因と結果という2つの側面から帳簿記入していきます。
例えば、20万円の現金売上があったとしましょう。複式簿記では以下の仕訳を帳簿に記入します。
単式簿記は売上20万円のみを記帳します。
両者の違いは何でしょう? 売上が20万円ありましたという経済取引はわかりますが、本当に20万円であるかの検証ができるのは、前者の複式簿記です。現金を確認して、もし20万円がなければ、帳簿の記入ミスか粉飾が疑われることになります。