前回は、工場の売却で「瑕疵担保責任」を問われるケースについて取り上げました。今回は、「広大地評価」を活用した高値売却術を見ていきます。

一定以上の広さの土地は「路線価」が割り引かれる

広大地はもともと「広い」というだけで単価が低くなる傾向があります。公的にもこの傾向は認められており、相続税評価額を算定する際にも「広大地補正」が行われます。一定以上の広さの土地については、相続税評価額の基本となる路線価が割り引かれるのです。

 

広大地の判断は複雑ですが、たとえば2000平米の土地では相続税評価額は路線価が半分に差し引いて計算されます。100平米なら路線価が1平米あたり20万円で計算される路線でも、2000平米ある土地なら1平米あたり10万円になるのです。

 

広大な土地を売却する際には中に開発道路などを通す必要があり、その分を売却価格にのせることができないため、こういった措置がとられています。

需要のある大きさへの分割・売却で、価格は大幅上昇!?

不動産売買の現場でも同じく広大地をそのまま売却すると、一般的には単価がかなり安くなります。逆に言えば広大地は需要に合う大きさに分割して売却するだけで、大幅な価格上昇が見込めます。高値売却を実現するためには「買手候補と面談して、ニーズを聞いては区画割りの案を作る」という作業を繰り返すことがもっとも有効です。

 

買主候補の話を聞くうちに最初は見えなかった買手側の事情がわかってきます。買主それぞれの事情がわかれば、どのようなカテゴリの買手ならどのくらいの価格を出そうとするか、次第にランクわけができるようになります。

 

たとえば、買主候補をもっとも単価の高いAランクから、広大地として販売した際の単価に近いDランクまでに分けるなら、ターゲットとして考えるべきはAランクです。彼らを集めて競争させるため、Aランクの人たちが魅力を感じるよう区画割りのパターンを工夫していくことで、不動産の持つポテンシャルを最大限に活かしたパターンを作成することができます。

 

広大地の区画割りパターンを作る際には、面談から始まる一連の流れを踏襲することが大切です。

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    本連載は、2016年8月16日刊行の書籍『経営者のための事業用不動産「超高値」売却術』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

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    大澤 義幸

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    事業が悪化し経営苦に陥った中小企業経営者の切り札「不動産売却」。できるだけ高値で売却して多額の負債を返済したいと考えながらも、実際は買手の〝言い値″で手放せざるを得ないケースが多い。しかし、売れないと思っていた…

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