今回は、補助金の申請から受取りまでの具体的な流れを解説します。※本連載は、中小企業の補助金申請のスペシャリストで、補助金の申請支援を行う税理士、社会保険労務士、商工会等向け研修の講師なども務める、水谷翠会計事務所・水谷翠氏の著書『税理士のための“中小企業の補助金”申請支援マニュアル 』(第一法規株式会社)の中から一部を抜粋し、補助金制度の概要について解説します。

インターネットによる電子申請も可能

補助金に関する手続きの流れをつかむために、ここでは補助金を申請してから実際に補助金の交付を受けるまでの流れを平成27年度創業補助金のスケジュールを例に解説します。

 

[図表]補助金の申請から補助金の交付を受けるまでの流れ

平成27年度創業・第二創業促進補助金「募集要項」より
平成27年度創業・第二創業促進補助金「募集要項」より

 

①募集期間

申請者は期限までに申請書類一式を郵送で提出、またはインターネットから電子申請を行い、応募します。

②審査期間

補助金事務局において提出を受けた書類が取りまとめられ、補助金審査委員がこれを審査して、採択または不採択が決められます。

③採択通知

申請者に対して審査の結果が通知されます。採択事業については、インターネット上で公開されます。

④交付申請

採択者は交付申請手続きを行います。交付決定後、採択者に交付決定通知書が送付されます。

⑤補助事業期間

交付決定通知書に記された交付決定日から補助事業期間が始まります。補助事業期間の終了日は申請書に記載の日付となります。原則としてこの期間内に、補助対象となるすべての経費の発注、納入、検収、支払い等の手続きを行う必要があります。

⑥完了報告

採択者は、補助事業期間終了後30日以内に、実施した事業内容及び実際にかかった経費等について報告書を提出します。

⑦確定検査

完了報告書類の検査及び確認が行われて、交付される補助金の額が確定します。

⑧補助金支払い

採択者は補助金を受領します。

本連載は、2017年5月15日刊行の書籍『税理士のための“中小企業の補助金”申請支援マニュアル』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。無断複製・転用・公開、第三者使用を禁じます。

税理士のための“中小企業の補助金”申請支援マニュアル

税理士のための“中小企業の補助金”申請支援マニュアル

水谷 翠

第一法規

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