「国が元本保証している」のと同じ?
前回の続きです。
「じゃあ、預金に意味がないんだったら、どうすればいいんですか?」
「たとえば、貯蓄するくらいなら『国債』を買うほうがいい。インフレに対する備えができているから」
「インフレになっても、価値が下がらないんですか?」
「下がらないものもあるから、あとで説明するね。お金を減らすのは死んでもイヤという人なら、検討してもいいんじゃないかな。国債の金利はきわめて低いけど、預金よりはマシだね」
「預金よりも安全なんですか?」
「だって、日本政府が発行しているわけだから、国が元本保証しているのと同じ。銀行の預金よりもずっと安全なことはたしかです」
「変動金利型」ならインフレにも対応可能
「国債って、ボクでも買えるんですか?」
「買えるよ。個人向け国債というのがあって、『固定金利型3年満期』『固定金利型5年満期』『変動金利型10年満期』の3種類がある。もし購入したいのなら、『変動金利型10年満期』をオススメするよ」
「なんでですか?」
「変動金利だと、金利が上がった場合、国債の金利も上がっていく仕組みになっているんだ。つまり、インフレへの備えができているということ」
「でも、日本が財政破綻したら国債の価値はないですよね?」
「まぁ、そうなったら、銀行も潰れるし、国債どころか、お金も紙くずになるだろうね。個人レベルでは、何の対策もできないし、考えてもムダじゃない?」
「まぁそうかもしれないですが・・・」
「自分の力で対応できないことは考えたって仕方がない。それより収入を上げるだけのスキルや知識を身につけたほうがよっぽどいいよ」
「あれこれ心配しても、仕方がないってことですか?」
「そういうこと。心配事の9割は起こらないっていうじゃない。羮に懲りて膾を吹くなんて、ばかばかしいよ」
「その言葉、好きですね・・・」