今回は、最小限のリスクで投資したい人の選択肢である「国債」の概要を見ていきます。※本連載は、1億円倶楽部の主幹などを務め、年収1億円超のクライアントを多数持つ富裕層専門のカリスマ・ファイナンシャル・プランナー江上治氏の著書『給料が上がらなくても、お金が確実に増える方法を教えてもらいました。』(あさ出版刊行)の中から一部を抜粋し、お金を上手に運用するコツを会話形式でやさしく解説します。
「国が元本保証している」のと同じ?
前回の続きです。
「じゃあ、預金に意味がないんだったら、どうすればいいんですか?」
「たとえば、貯蓄するくらいなら『国債』を買うほうがいい。インフレに対する備えができているから」
「インフレになっても、価値が下がらないんですか?」
「下がらないものもあるから、あとで説明するね。お金を減らすのは死んでもイヤという人なら、検討してもいいんじゃないかな。国債の金利はきわめて低いけど、預金よりはマシだね」
「預金よりも安全なんですか?」
「だって、日本政府が発行しているわけだから、国が元本保証しているのと同じ。銀行の預金よりもずっと安全なことはたしかです」
「変動金利型」ならインフレにも対応可能
「国債って、ボクでも買えるんですか?」
「買えるよ。個人向け国債というのがあって、『固定金利型3年満期』『固定金利型5年満期』『変動金利型10年満期』の3種類がある。もし購入したいのなら、『変動金利型10年満期』をオススメするよ」
「なんでですか?」
「変動金利だと、金利が上がった場合、国債の金利も上がっていく仕組みになっているんだ。つまり、インフレへの備えができているということ」
「でも、日本が財政破綻したら国債の価値はないですよね?」
「まぁ、そうなったら、銀行も潰れるし、国債どころか、お金も紙くずになるだろうね。個人レベルでは、何の対策もできないし、考えてもムダじゃない?」
「まぁそうかもしれないですが・・・」
「自分の力で対応できないことは考えたって仕方がない。それより収入を上げるだけのスキルや知識を身につけたほうがよっぽどいいよ」
「あれこれ心配しても、仕方がないってことですか?」
「そういうこと。心配事の9割は起こらないっていうじゃない。羮に懲りて膾を吹くなんて、ばかばかしいよ」
「その言葉、好きですね・・・」
1億円倶楽部
主幹
株式会社オフィシャル 代表取締役
有限会社佐多税理士事務所 顧問
株式会社T.F.K 顧問
日本ほめる達人協会 理事
1967年、熊本県天草市生まれ。
有名スポーツ選手から経営者まで年収1億円を超えるクライアントを50名以上抱える富裕層専門のカリスマ・ファイナンシャル・プランナー。
サラリーマン時代には大手損保会社、外資系保険会社の代理店支援営業において、新規開拓分野にて全国1位を4回受賞し、最短・最年少でマネージャーに昇格を果たす。
自身が所属した組織もすべて全国トップの成果を挙げる。
起業後は、保険営業を中心としたFP事務所を設立。
人脈ゼロ・資金ゼロから1,000名を超える顧客を開拓し、これまで新規に獲得した保険料売上は600億円超に達する。
コミッションは創業3年で業界平均の約5倍、社員3名で1億円を超え、なおも記録更新中。
指導した部下は全国7万人のセールスの中でベスト5に2回入賞。
中小企業のコンサル業務を展開し、サポートした企業の売上が1年で8倍増になるほどの成果を挙げている。
著書に『年収1億円思考』『運命転換思考 一生かかっても身につけたい5つの「働き方」改革』(経済界)、『プロフェッショナル ミリオネア― 年収1億を生む60の黄金則』(プレジデント)など多数。
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