著者紹介

丸山 洋平

札幌市立大学

デザイン学部准教授
地域人口学者

1983年、岐阜県生まれ。慶応義塾大学総合政策学部総合政策学科卒業。同大学大学院政策・メディア研究科後期博士課程単位取得退学。博士(学術)。主な研究領域は地域人口分析、人口移動、家族変動、将来人口・世帯推計。著書に『戦後日本の人口移動と家族移動』(文眞堂)、共著に『自然災害と人口』(原書房)、『都市・地域政策研究の現在』(一般財団法人地域開発研究所)などがある。

書籍

東京ミドル期シングルの衝撃

『東京ミドル期シングルの衝撃』

宮本 みち子、丸山 洋平

未婚率全国トップの東京23区で進む「日本の未来」とは。 孤独担当大臣も知らない、35歳から64歳の「都市型」孤独に焦点を当てる。 高齢者のひとり暮らしが増加していることは誰でも知っている。その現象は公私ともに対応が必要な課題となり、取組みも進んでいる。 ところが、若者期と高齢期に挟まれた35歳から64歳のミドル期のひとり暮らしが増加していることに関しては、基本的に問題の少ない世代と認識されて、政策課題になることは希だ。 この状態が続くと、ミドル期シングルが高齢期に達する頃、高齢シングル問題は大きな社会問題になる可能性がある。 東京23区はなぜシングル化が突出しているのか。その結果、どのような現象が生じているのか。ミドル期シングルの増加は何をもたらすのか。 本書は、増加するミドル期シングルにフォーカスし、そこに多くの問題が内在していることを明らかにし、取り組むべき課題の骨格を提起する。 東京都特別区長会調査研究機構のプロジェクト研究で、東京23区の中年期一人暮らし(ミドル期シングル)の調査研究を令和2-3年に行い、そのデータをもとにプロジェクトメンバー5人が解析を続けて執筆。 ミドル期シングルは、行政サービス的観点からみて、属性的に問題があるとは考えられていない人々でした。その見識は妥当なのでしょうか。ミドル期シングルは、すでに2020年に東京区部人口の3割近くを占めており、それ以後も上昇が続き、中でも前期ミドル期シングルは相対的に増加が大きいと見通されています。日本でシングルの割合が最も高い東京区部は、納税者としての比重も相応に大きいミドル期シングルを、まず政策対象として認識するところから始めることが必要です。また、これらの人々の多くがやがて高齢期シングルになり、高齢者政策の対象となる時代が近いことを認識する必要があります。――「終章」より

書籍紹介

掲載記事

[連載]未婚率全国トップの東京23区…都内のミドル期シングルの実態

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